心臓は電気とカルシウムイオンで動いている！

　心臓は一生拍動し続けて全身に血液を循環させ、私たちの体全体に酸素と栄養を送り続けています。心臓は筋肉（心筋）で出来たポンプで、これを動かしているのは電気信号”活動電位”と心筋細胞内の”カルシウムイオン”です。心臓にはペースメーカーの役割をする場所があり、ここから発した活動電位が約１秒に１回の頻度で心臓全体に伝わります。すると心筋細胞の中のカルシウムイオンの濃度が急に高まり、心筋細胞が収縮します。これが心臓全体の心筋細胞でほぼ同時に起こることで心臓が拍動し、血液が送り出されます。心臓の拍動の頻度や力の強さは体の必要に応じて変化します。これは自律神経の働きにより、心臓の電気信号の出かたとカルシウムイオンの動きが調節されているためです。また、心臓の拍動が乱れる病気”不整脈”がありますが、この原因は心臓の電気信号の乱れにより、カルシウムイオンの動きに異常が起きることによります。
　バーチャルラボラトリ「心筋」では心筋の仕組みの基本を解説し、東邦大学薬学部薬物学教室で得られた研究成果を紹介します。

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We study the function of the heart and cardiovascular system. Our approach is to describe the variations in excitation-contraction mechanisms among hearts from different animal species, developmental stage and pathophysiological status, and to understand their reasonability. We also collaborate with other researchers in the academia and pharmacological industry for the development of novel therapeutic agents. We routinely use techniques such as blood pressure and electrocardiographic measurements in whole animals, electrophysiological measurements with isolated myocardial tissue and cells, fluorescence imaging analysis of intracellular ion movements and enzymatic reactions. We enjoy the fascinating world of heart research ranging from evolution to drug discovery.

Department of Pharmacology,
Toho University Faculty of Pharmaceutical Sciences.

Hikaru Tanaka, Ph.D., Iyuki Namekata, Ph.D. and Shogo Hamaguchi, Ph.D.

ＴＯＰＩＸ

卒業研究生・大学院生の活躍−研究発表会報告と後輩へのメッセージ

動画

ラットの心臓の空中拍動実験
　＜ランゲンドルフ灌流心＞

カルシウム感受性蛍光プローブを用いてとらえた、心室筋細胞の収縮とカルシウムイオン濃度変化

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ＩＮＤＥＸ

エホニジピン物語
−Ｌ型Ｔ型デュアルカルシウムチャネルブロッカーの発見と展開−

• 要旨
• はじめに
• 心拍数とＴ型カルシウムチャネル
• 心筋収縮力とＴ型カルシウムチャネル
• 血管収縮とＴ型カルシウムチャネル
• Ｔ型カルシウムチャネル阻害薬の構造的特長
• おわりに
• 参考文献

Advanced Learning

• パッチクランプ法
• 微小電極法
• 自動能のイオン機構
• 田原淳　田原の結節
• カルシウムトランジェント
• カルシウムウェーブ
• カルシウムスパーク

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