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心臓の病気と治療薬病態と治療薬難易度3 不整脈と抗不整脈薬不整脈 arrhythmia
不整脈の要因不整脈が起きる要因にも様々なものがあります。心筋梗塞などによる心筋の一部の損傷、活動電位の伝わり型に異常を生じさせる副伝導路の存在、心臓の電気活動の基となるイオンチャネルの遺伝子異常などが不整脈の原因となることが知られています。また、毒物や薬物により不整脈が誘発される場合もあります。トリカブトという植物に含まれているアコニチン aconitine は不整脈を起こす作用があり、小説の世界や現実の事件にも登場しました。抗不整脈薬や強心薬など心臓に作用する治療薬は、心筋のイオンチャネルやトランスポーターに作用して心臓の電気現象を正常に保つことで奏功しますが、心臓の電気現象は多くの要因の絶妙なバランスの上に成り立っているので、治療薬が期待通りの効果を示さず、むしろ不整脈を誘発してしまう場合もあります。 最近心臓以外の臓器に作用して奏功する薬物によっても不整脈が誘発される場合があることが話題になりました。抗アレルギー薬、消化器系や中枢神経系に作用する薬物のいくつかで心電図のQT時間の延長(QT延長)が見られ、場合によってはトルサデポアン(torsades de pointes)と呼ばれる致死性の不整脈が誘発されることが明らかになりました。これがきっかけで現在では心臓以外の臓器に奏功する治療薬でも、QT延長作用や不整脈誘発作用の有無が必ず検討されるようになりました。 不整脈の発生機序不整脈の発生機序(起きるしくみ)として以下のようなものがあります。 【洞房結節自動能の異常】 【異所性自動中枢】(ectopic
focus) 【誘発活動】(triggered activity) 【伝導ブロック】 【リエントリー】 (re-entry) 抗不整脈薬不整脈の非薬物的治療 |