アドレナリン
アドレナリン adrenaline
●交感神経興奮時に副腎髄質より分泌されます。心血管系への作用はノルアドレナリンと類似しており、心拍数や心収縮力を増大させ、血管を収縮させて血圧を上昇させます。β2作用がノルアドレナリンよりも強いため、骨格禁や肝臓の血管のβ2受容体に結合してcAMPを増加させ、拡張させる点が特徴的です。
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ヒスタミン
ヒスタミン histamine
●組織の損傷やアレルギー反応により局所の肥満細胞や好酸球から放出されます。血管内皮細胞からNOを遊離させて血管弛緩を起こします。毛細血管の透過性を増大させるため、局所的な浮腫を生じさせます。心臓に対してはアデニル酸シクラーゼ活性化により心拍数、収縮力ともに増大させます。全身に投与した場合は血管弛緩の影響が大きく、血圧は低下します。
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セロトニン
セロトニン serotonin
●消化管粘膜、血小板および中枢神経に存在します。血管平滑筋に直接作用して収縮を起こしますが、血管内皮細胞から EDRF を遊離させる作用も有りますので、循環系に対する作用は複雑です。
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バソプレシン
バソプレッシン vasopressin
●脳下垂体後葉から分泌されるアミノ酸9個からなるペプチドです。ヒトを含めた大部分の動物種では8番目のアミノ酸がアルギニンになっておりアルギニンーバソプレシンとも呼ばれます。ブタでは8番目のアミノ酸がリジンとなっており、リジンーバソプレシンと呼ばれます。バソプレシンは血液の浸透圧低下や血圧低下により分泌が促進されます。血管平滑筋ではV1受容体を介して収縮を起こし、腎臓ではV2受容体を介して尿濃縮による水保持を促進します。抗利尿ホルモンantidiuretic hormone(ADH)とも呼ばれます。
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ヒト心房性利尿ペプチド
ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド atrial natriuretic peptide (ANP)
●アミノ酸28個からなります。心房筋細胞内の顆粒に存在し、静脈圧の上昇による心房伸展が引き金となって血液中に分泌されます。血管弛緩作用を有する他、腎臓でのナトリウム排泄促進、利尿、レニン分泌抑制、アルドステロン分泌抑制等を起こします。いずれもグアニル酸シクラーゼ活性化による細胞内cGMPの増加を介した反応です。
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カルシトニン遺伝子関連ペプチド

カルシトニン遺伝子関連ペプチド calcitonin gene related peptide(CGRP)
●中枢および心臓や血管など末梢の一次知覚神経の終末および遠位端に存在するアミノ酸37個からなるペプチドです。細胞内cAMPを上昇させ、血管拡張作用、心拍数および心筋収縮力増大を起こす作用があります。
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ブラジキニン
ブラジキニン bradykinin
●アミノ酸9個からなるペプチドです。唾液腺、膵臓外分泌部、汗腺などの分泌腺の活動亢進時に生じるカリクレインの酵素作用により、キニノーゲンから生成します。内皮細胞依存性の血管拡張作用があり、分泌腺の活動に必要な血流確保の役割が考えられます。ブラジキニンはこれ以外にも痛覚など広範な生理反応に関与しています。
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