2007.5.15.~16.
金山落は白井市と鎌ヶ谷市・柏市との境界になる河川で、
西白井~冨塚~名内~今井を経て下手賀沼に流れ込んでいる。 金山落の両岸に沿って広がる、苗が植えられたばかりの田んぼで、シュレーゲルアオガエルの指標種調査を実施。 調査中にカメを拾う。 |
・ 校正:相馬朱里 ・ 監修:長谷川雅美 |
・ 「カメだ!」 「頭がある」 ![]() |
|
・ 田んぼに黒い塊り |
![]() |
・ 種類 | クサガメ : 背中の甲羅に3本の筋(キール)がある |
イシガメ : 背中の甲羅の後部縁がギザギザしている | |
アカミミガメ : 耳の下に赤い模様がくっきりとある |
・ オス・メス | お腹の甲羅がわずかにくぼんでいるのがオス 尾にある穴(総排泄孔)が背中の甲羅の縁より 外側にはみ出ているのがオス |
・ 年齢 | 甲羅にある年輪は1年ごとに増えていくので、これを数えるとカメの年齢がわかる。(お腹側と背中側の両方で数えることができるがお腹側は擦り切れていることが多い) |
・ 傷などの確認(マーキングの有無)一度捕獲されたカメは、背中の甲羅 の縁に個体番号を表す穴があいている |
ページの先頭へ戻ります |
・ カメの体長 ・・・・ | ノギスを使い、背中の甲羅の長さ(背甲長:はいこうちょう)と お腹の甲羅の長さ(腹甲長:ふっこうちょう)を測る |
・ カメの体重 ・・・・ | 電子天秤やバネばかりで測る |
★バネばかりで測る方法 | 毛頭 | ![]() |
![]() | ||
![]() | ||
![]() |
![]() ■ノギスでの測り方
クサガメ 背甲長 221.00mm
(写真右では ![]() ![]() |
![]() |
状況: | 水田の中で泥を載せて埋まっていた |
・ 背甲長 | :221.00mm |
・ 腹甲長 | :190.50mm |
・ 体重 | :1510g |
・ | その他:糞(排泄物から、貝類を食べていたことが分かった。 尾が切れている。 金山落のカメは、尾が切れていることが多い) |
ページの先頭へ戻ります |
白井市を流れる川の一つ、金山落。この川は、下手賀沼に流れ込んでいる。
下手賀沼は利根川につながり、そして利根川は太平洋へと注いでいる。
白井市を流れる川もまた、海までつながっているのだ。
鳥類や哺乳類は、爬虫類から進化したと言われている。私たちの体にも、爬虫類だった頃の名残が残っているのだ。そしてカメは、爬虫類の中の1グループである。
私たちは、自然からいろいろなことを吸収しながら生きている。身近な生き物にふれることは、大切なことだ。しかし、いくら身近な生き物でも、例えば鳥には触れることはできない。カメは身近にいて、触れることができる。そして、存在感のある生き物だ。近所の池や川でも、少し気をつければ、カメに出会うことができる。
白井市の川は、コンクリートブロックが敷き詰められたり、グリ石やカゴマットに囲まれたりして、都市河川になってしまった。河川改修工事により、カメの数は減った。川岸が土でなくなったことで越冬場所が無くなり、川の変化に伴って餌となる生き物も減ってしまったのだ。
金山落には、昔からカメがすんでいる。他の川と違って大規模な工事もなかったため、カメがすむ環境が守られてきた。だから、金山落にはカメがいる。
カメがその場所にすむためには、条件がある。産卵場所、豊富な餌、越冬場所などだ。
金山落は、白井市に残っている数少ない土水路である。川岸が土でできているため、カメが越冬するための横穴を掘ることができるし、餌も豊富だ。産卵場所となる草地もある。こうした条件が整っているからこそ、カメは今もこの川にすみ続けることができるのだ。
川を守ることは、その地にすむ生物を守ることにつながる。カメのすめる環境であることは、人間を含む生き物たちにとっても大切なことなのだ。
また会えるように、 つかまえたカメは同じ場所に戻しましょう |
・ 調査日時
・ 5.15. am10:00~pm12:00 ・ 晴れ時々曇り 昼前に雷、雨 ・ 5.16. pm1:00~ ・ 晴れ |
ページの先頭へ戻ります |