武西・谷田の自然環境保全をめざして

私たちは、印西市と白井市にまたがる武西、谷田地区の里山自然を4つの観点から保全することを要望します。

1)県が所有する貴重な自然を生かし、
2)関係自治体が自然環境保全地区として指定し、
3)各々の責任において環境保全や環境共生について
学ぶ拠点として整備し、
4)共に自然を護り育てる維持管理システムを構築する。

2006年度の観察会

私たちは、武西・谷田の自然に親しみ、その自然を豊かなまま次に世代に引き継ぎたいと考えています。そのために、自然観察を通して自然を大切にする仲間を増やし、自然を大切にする社会をつくっていきたいと思います。貴重な自然を痛めないように気を付けながら、さまざまなテーマの定例観察会を開催しますので、ぜひ参加して武西・谷田の自然を大切にする仲間になってください。

  •   2月 ニホンアカガエルの産卵
  •   3月 ヒキガエルの産卵
  •   4月 春植物
  •   5月 早朝のさえずり
  •   6月 木に咲く花
  •   7月 森の昆虫
  •   8月 鳴く虫
  •   9月 キノコとバッタ
  • 10月 秋の七草
  • 11月 コケ植物と地衣類
  • 12月 冬鳥

観察会の問い合わせ先

武西・谷田地区での観察会及び印西、白井市域での里山観察会の日程については、下記の窓口にお問い合わせください。

武西・谷田の自然に親しむ会
準備会
(東邦大学地理生態学研究室)
メール

要望書

千葉県北部の北総台地には谷津田とそれを取り囲む樹林地や農耕地からなる豊かな自然が息づいています。この豊かな自然は私たちの先人たちが千年以上にわたる農耕文化の結果育んできた里山自然であり、そこには彼らが培ってきた自然と共生する知恵と知識が今も伝え残されています。しかしながら、その里山自然の価値が正当に評価される以前には、多くの里山がさまざまな開発行為によって失われてきたことも事実です。

印西、白井両市にはまだ多くの里山自然が残されており、その保全と活用が自然環境保全の重要課題となっております。両市の環境基本計画には、長期的・総合的な視点で生態系に配慮した自然環境の保全がうたわれており、すでにいくつかの具体的保全施策が策定されています。このことは高く評価されるのですが、両市にはまだ保全施策が具体化されていない里山があり、虫食い的な宅地開発や残土処理場の設置などによって、消失する恐れがなくなっていません。このことは、里山自然の価値を評価し、その価値を共有する多くの市民にとって重大な懸案事項となっております。

千葉県においても水源涵養の里山自然の保全が印旛沼再生緊急行動計画や里山条例において正しく位置づけられており、速やかな各種保全施策の実行が待たれております。

今回、私たちは印西、白井市民の一員として、広域的に残された水源涵養の谷津と里山が印旛沼集水流域の水循環や生物多様性保全に果たす機能を高く評価し、千葉県を始めとした関係自治体が一致協力してその保全に取り組まれることを要望します。

北総いきもの研究会
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武西・谷田の自然環境保全

自然環境保全の理念

私たちは、千葉ニュータウンの近くにかくも豊かな里山が息づいていることを誇りとしています。

この自然の豊かさを多くの人々と共有し、子孫に継承していくために、自らが科学的な調査に参加することで自然のしくみを理解します。

私たちは、地域の人々や行政とともに、この貴重な自然環境の保全につとめます。

そして、開発に追われ絶滅の危機に瀕している野生動植物の貴重な生育・生息地としての価値を最大限に尊重し、広く世界にも誇れる里山とすることを活動の目標とします。

武西、谷田地区は印西市と白井市にまたがる里山で、千葉ニュータウンの事業縮小によって自然が残された地域です。

生物相とその特徴

  • 印旛沼水系の水源として、神崎川に注ぐ豊かな水量を誇る湧水地がある
  • 湧水の1つには稀少なゲンジボタルが生息する
  • さまざまな草地が維持され、草原性稀少植物が護られている
  • 草原性昆虫、特にバッタ類の生息密度が高く、稀少種が多い
  • 複数種の猛禽類の営巣地となっている
  • 白井市で最大のニホンアカガエル生息地である
生物相とその特徴
 

市民による観察会と環境調査活動

武西・谷田地区の保全を求めるために、私たちが行ってきた活動の記録。

2004.10.16(植生調査)
2005.7.16(ホタル調査)
2005.8.16(鳴く虫の調査)
2005.9.23(バッタの観察会:
 千葉県こどもの環境教育事業)
2005.12.10(コケ植物のフロラ調査)
2005.12.17(観察ルート調査)
活動の記録

観察ルート及び環境改善の提案

1) 環境に負荷を与えない観察ルートの提案
2) 希少種の保護を目的とする立ち入り制限区域を設ける
3) 草原・林床植生の管理区域と管理方法の提案
4) 開発で失われる生息地からの緊急避難(移植)地域を設け、希少種保護の啓蒙を行う
5) ゴミの撤去と処理を行政と共同して行う
6) 流入汚水源の除去対策を考える

パネル製作者

白井市自然環境調査員養成講座有志、東邦大学理学部地理生態学研究室 (賛同者をこれから募ります)
 
 
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