白井市自然環境市民調査員
NACS-J 自然観察指導員講習会 於:土気
長谷川キャラバン Vol.4

自然のすばらしさを伝えるために
いきなり指導員に体当たり

2005.10.28~30 (2泊3日)
 
  
  
市民調査員参加者・・・相馬(唐)さん・岩本さん・新見さん・斎藤さん・
坪井さん・森田さん・坂巻さん・相馬(な)  計8名
開催場所・・・千葉市ユースホステル 昭和の森
岩本洋子さんのスケッチ

10月28日 1日目

・50m程先の正面の林をただ見つめ、3分間・・・

気がついたことって何?
木の形・・・鳥の声・・・葉の色の違い・・・

・スケッチしてみること、3分間・・・

気がついたことって何?
立体感・・・林の奥行き・・・枝ぶり・・・

同じ3分間でも、何気なく『見る』のではなく、じっくり『観る』ことで、色んな特徴が見えてくるのです。

+聴こえたもの、動き、をどんどん書き込む・・・


よく観ること、記録すること、その積み重ねによってその自然がどういうものか分かってくる。

ツタウルシとツタ

・森へ近づいてみましょう・・・

森は0リスクではありません。
ウルシ、アレルギー、ヘビ、etc・・・

★ツタウルシは触ると危険です!

特徴・・・木に絡まっている※、葉が3枚、葉のふちがなめらか、茎が赤い、いの一番に紅葉する。
普通のツタは、ムカデの足のような気根で木にしがみついている。

・近づくにつれて何が見える?何か感じますか?

・そして森の入口へ・・・

林縁には、ツル植物が多いです。大好きな日光が多く当たるし寄り掛かれる木があるから。


・森に近づくにつれて逆に見えなくなってきたものは何?


・もっと近くへ そして中へ 奥へ奥へ・・・

林の中は1つの家。壁もあれば屋根もある。
木の表と裏の姿(林の外側の顔と内側)に驚きませんか?

森は極相、遷移相、ギャップ相を繰り返しながら100年、200年の単位で大きく動いています。


・さて 足元の世界をよく見てみましょう・・・

落ち葉をめくって土を掘り、生態系を学びませんか?
植物は光合成で有機物を作れる唯一の存在です。
生態系の中では、生産者に位置付けられています。
(他に分解者の菌類など、消費者の動物など)


 林の外に出て再度林を振り返ってみます。
実際手にした新たな発見の仕方、喜びを忘れないで。
 
 
 

10月29日  2日目  午前の部

テーマ:地元に戻った時、地域の自然をどのように見ていけば良いのか、

◆3つの切り口から地域の自然を見てみよう。

1地域文化からの切り口

まずは、地名から探ってみる・・・

自然地名・・・山とか川など
文化地名・・・昔そこでどういったことがなされていたのか

例えば、『土気』

トケ という言葉から物語を作っていく
トケ・時・土岐・鴇・峠・東県・刀剣 etc・・・

地域文化を知った上で 歴史のその時自然はどういう状態であったのかを知ることは、間接的に自然を知り自然を守ることにつながります。


2動植物からの切り口

例えば ウサギのフン探しから探ってみる・・・

ウサギの特徴・足跡・習性
+ ウサギの糞の特徴

みんなで一列になってフン探し! フンの集計。

そこから生息環境を考えてみましょう。


3地形・地質からの切り口

まずは、地形の大きい特徴を見る

台地と斜面と低地

それから 小さい地形を見てみる

○水の流れに沿ってみる方法。

昭和の森は 3つの川の分水嶺になっている。

○谷で見る方法。

昭和の森では、風隙といわれる川の争奪地形がある。

地図を持って地域の自然を見てみましょう。

2日目  午後の部

自然観察のテーマの拾い方

◆自然のしくみから・・・・

♪ 例えば オオバコの種 編 ・・・

「まづは 円を描いて歩いてみて」
 きっかけ

しゃがんで靴の裏を見てみて

「何かついていた?」
 誘い

種?

「ルーペでよく見て?」
 ひきつけ

鞘の中に種がはいっているんだよ。靴の裏にくっついて 知らず知らずのうちに人が運んでいるんだろうね。オオバコは、中国語で車前草(シャゼンソウ)といって車に轢かれるところに生える草の意味があるんだよ。
 フォロー説明


♪ 例えば 1本の木から 編 ・・・

「ほら、この桜の木の幹に地衣類が付いている。」

ウメノキゴケっていうらしい・・・

「この地衣類の付き方ってどうなってるの?」

雨の水の通り道には ついていないんだよ。

樹幹流っていうんだ。いい言葉でしょ・・・

「ここに変わった虫がいる、何か知ってる?」

カメムシの仲間だね

このカメムシ、さっき雨が降っていた時、木のこぶの陰で集まっていたんだよ。

このヨコヅナサシガメは、南方系のカメムシなのに、どんどん北上しているらしい。

◆五感を主に使って・・・

目で観て  耳で聴いて 触って 匂いを嗅いで 味で確かめる


『色見表』を使って
色というきっかけから よく見てもらう
『フィルムケースに入れた葉』の匂いから
匂いのもとを林に探しに行く
『音のスケッチ』
目を開けて。 目を閉じて。


テーマは、
【生きものと生きもののつながりの大切さ】です。


◆観察会を行うにあたっての注意事項

班の人数、自分とスタッフの名前、あいさつ 安全、コース、注意事項etc・・・


危機管理意識をしっかり持つように。

伝えたい話が伝わらないようにならないように、
伝わりやすい環境を大事にして下さい。


【人と自然がどのように係わっているのか】
考えてください。

10月30日   3日目

◆自然観察指導員実習

メンバー各自  ☆5分間のミニ観察会☆


あらたまって人に何か伝えるのは、とても難しいです。

自分の言葉で何を伝えましょうか・・・?

守りたい自然のことを誰かに話すことができますか?

みなさん、お疲れ様でしたッ


長谷川先生は、主催者兼参加者という複雑な立場を3日間クリアし、NACS-Jの腕章を受け取られました。

~~おまけ~~

研修の疲れと  魔法がきれる時間それぞれ・・・

一時の昼寝、 1週間の疲れ、 奥歯の破損、 
号泣、 暴走、 俳句への昇華  etc

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