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東邦大学 薬学部薬物学教室  
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心臓の電気現象

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心電図

難易度2

その他の心電図

 単極誘導 unipolar leads

右腕、左腕、左脚の電極から同一の高抵抗(10kオーム)を介して結んだ点( Wilsonの中心電極 といいます )と身体上の問題とする点との電位を測定する方法で、次のような誘導があります。

(前)胸部誘導 precordial lead
問題とする点を前胸部におくもので、右図に示すようにV1、V2、V3、V4、V5、V6の点から導出します。

単極肢誘導 unipolar extremity lead
問題とする導出点を右腕()、左腕()、左脚()におくものです。それぞれ V1、V2、V3 と表します。
Wilsonの中心電極を W とすると
VR=R−W VL=L−W VF=F−W となります。
ここで W=1/3(R+L+F) ですので
VR+VL+VF=0 という関係が常に成り立つことになります。

胸部誘導の導出部位

 ベクトル心電図

心電図は、心臓全体に発生する起電力を測定するものとみなすことができ、起電力をベクトルとしてとらえることができます。手足は単なる導体とみなしうるので、第I−第III誘導とは右腕、左腕、左脚の付け根を頂点とする三角形の各辺のベクトルの投影とみなすことができます(右図を参照してください)。この図からも、前述のとおり I+III=II という関係が成立することがわかります。
したがって、二つの誘導が得られれば、残りの誘導は計算で割り出すことができます。
また、第II誘導の電位が最も大きいこともこの図からわかります。

さらに、各誘導から逆にベクトルを導き出すことも可能です。このための装置も開発されており、時々刻々変化するベクトルの向きと大きさを見ることができます。

アイントーベンの三角形と各標準肢誘導の関係
  ベクトル心電図
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