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バーチャルラボラトリ 心筋−心臓は電気とカルシウムでイオン動いている!−
東邦大学 薬学部薬物学教室  
田中 光 行方 衣由紀 M口正悟
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心筋の普遍性と多様性

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心臓の部位による違い

難易度2

心房筋と心室筋の違い

 細胞の大きさとT管の有無

 神経等による調節

 内分泌器官としての心房

心房筋細胞にはナトリウム利尿ホルモン(ANP)というペプチドを含んだ顆粒が存在していますが、心室筋細胞にはこれがありません。静脈から心房に戻ってくる血液が増えると、それだけ心房筋は引き延ばされることになります。その筋肉の伸展を感じ取り、顆粒内のANPが血流中に放出されます。ANPは副腎皮質に作用してアルドステロンの分泌を抑制します。アルドステロンは尿量を低下させて体液を保持する働きがあるホルモンですので、ANPはこれと反対に利尿により体液を減らす作用があることになります。ANPには腎臓に直接作用して尿量を増加させる作用や血管平滑筋を弛緩させて血圧を低下させる作用もあります。つまり、体液量や血圧が増えすぎたときに心房がこれを感知してANPを分泌し、適切な状態に戻す仕組みが作動していると理解できます。

心房筋と心室筋の違い : 内分泌器官としての心房
  心房筋 心室筋
ナトリウム利尿ホルモン
(ANP)
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