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バーチャルラボラトリ 有機化学は面白い−アミノ酸の化学−
東邦大学名誉教授
横山 祐作
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有機合成化学の魅力 - 研究の動機 -

 原子も分子も目で見ることはできません。有機合成化学は、目で見ることのできない分子を、あたかも見える家を建てていくかのように、複雑な構造のものを作り上げていくことを研究する学問です。有機化学のおもしろさは、目で見ることのできない物質を自由自在に操り、医薬品、食品、化粧品などの複雑な構造を持つ物質を造り出していくことにあります。分子の形は目で見ることができませんが、その構造を決めることはできます。これを構造決定といいます。
 私たちの体の中でも、生命の維持に必要な多くの複雑な化合物が造り出されています。しかし、有機化学者が合成するのとは比べものにならないくらい、効率的で、しかも環境にやさしい‘中性・水中・37℃’という緩和な条件下で酵素の助けを借り、変換反応を行っています。合成化学者には、とても太刀打ちできません。生体内反応と同じ様に効率的で緩和な条件のもと、複雑な化合物を合成してゆくのは合成化学者の最も大きな目標です。

 私は、水溶性生体成分である、アミノ酸、糖を原料とした合成反応に興味を持っています。これらの化合物の特徴は、「高度に官能基化されているために極性が高く、水にしか溶けない」という一般の有機化合物にない特徴を持っています。生体内反応と手本として、アミノ酸、糖などの水の中の有機反応、そして保護基を用いない合成反応の開発を目指しています。このような研究テーマは方法論が確立していないために多くの困難をともない、ほとんど行われてきませんでした。

 難しくて解決できなかったことを解決する!

私は、そうした魅力にとりつかれ、研究をやっています。



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