キャンパスの植物たち

東邦大学名誉教授 吉崎 誠

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花壇の植物達

花壇を外れて

ヒマラヤユキノシタ Bergenia stracheyi (Hook. F. et Thoms.) Engl. ユキノシタ科

 太い茎から大きな団扇のような葉をロゼット状に拡げ、一年中元気の良い植物はヒマラヤユキノシタです。夏は緑々した葉と茎が、冬には赤っぽくなり、耐寒性に優れ、北海道から九州まで広く栽培が可能です。ユキノシタとはいえ、長い茎の上に集散状に円錐の花序をつけます。大きなサクラソウのような感じのする花です。開花時白っぽいけれども、やがてピンクから鮮やかな濃いピンクとなります。春2月末から4月までと花期が長い。ロックガーデンにも、土壌にもよく生育し、茎を折り採って砂や、土に差し込んでおくだけでよくふえます。

フジウツギ Buddleja japonica Hemsl. フジウツギ科

 高さ2.5mに達し、若い枝には翼状の4稜が見られます。葉は単葉で対生。葉はあつぼったく、裏は綿毛に覆われて白い。7月から8月にかけての熱い夏、枝先に長い円錐花序をのばし、赤紫色の花を多数つけて垂れ下がります。うつぎとは、髄がやわらかくて、死ぬと中空になることから空木といいます。成長した枝は湾曲して下がり、老成した茎はしばしば割れてしまう。そのかわり、根元から次々と新しい直立枝を生じて更新をします。美しい花には毒があるといわれるように有毒植物です。

タブノキは枯れそう

切り込み、刈り込みに強い木もあれば、まったく弱い木もある。中央道路沿いに植えてあるケヤキはめっぽう切り込みに強い木です。冬期、葉が落ちている間にまるで坊主のように切られても、春にはキチンと新芽が出てきます。しかし、ベニバナトチノキは切り込みに弱い木です。それよりも弱い木がここのタブノキです。もともとこの場所は雨水もたっぷりとはもらえない場所ですから、常緑樹の大きな木がこれだけ刈り込まれてしまったら無理なのでしょうね。かわいそうなので、セッセと水をやることにしましょう。

道路を隔ててシランが咲きますよ。

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