キャンパスの植物たち

東邦大学名誉教授 吉崎 誠

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花壇の植物達

理学部I号館右側の花壇

馬の水飲み

かつて東邦大学のキャンパスには騎兵第13聯隊がありました。たくさんの軍馬が飼われていました。その馬達の水飲みがこれです。これと同じものが4個で一組となって十文字の大きな台の上に据えられていたものです。1970年頃、この水飲みがキャンパスのあちこちに散らばっていたものです。今は、4個だけが残り、これを花壇の中に埋め込んであります。ここの馬の水飲みにはスイレンを植えました。そこに、サジオモダカが勝手に生えてきました。

スイレン  Nymphaea (レディケリ・ロゼア?)  スイレン科

  馬の水飲みを水槽としてスイレンを植えてあります。スイレンはほとんどが園芸品種です。耐寒性の強い水草です。スイレンそのものは植木鉢に植えてこの馬の水飲みの中に入れてあります。毎年5月から秋まで次々と花を咲かせてくれます。スイレンの葉は水面に浮きます。ふつう葉の気孔は葉の裏側にあるのですが、スイレンの気孔は葉の表側に開口します。花が咲き終わると、花柄がらせん状に巻き、花を水中に引き込んでしまいます。従って、枯れたスイレンの花は誰も見たことがないでしょう。
  スイレンと一緒にサジオモダカが生育しています。植えたおぼえはないのですが、毎年でてきて、夏に白い小さな花をつけます。

サジオモダカ Alisma Plantago-aquatica L. var. orientale Sam. オモダカ科

オモダカは葉が切れ込んだ三角形をしています。しかし、サジオモダカ(匙面高)の葉は名のごとくスプーンのような形をしています。また、オモダカは1本の花茎に数個の白い花をつけるだけです、サジオモダカは複輪生総状花序という、細く、たくさん分枝した枝に白い花を花火のようにつけます。

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