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心筋の普遍性と多様性種差−動物種による違い− 心筋の発達変化 心臓の部位による違い 心臓の部位による違い難易度2 心房筋と心室筋の違い心房と心室は、共に血液を受け入れたのち送り出すという”中空の構造”をしていますが、心房が薄い壁で出来た袋のようなものであるのに対し、心室の壁ははるかに分厚いものとなっています。これは、心臓の様々な部位のなかでも、全身に血液を送り出すポンプとしての機能を担っているのが主に心室だからです。壁の厚さ以外にも心房筋と心室筋には多くの違いがあります。 細胞の大きさとT管の有無心室筋細胞は直径数十ミクロン、長さ100ミクロン以上の細長い形をしており、収縮タンパクなどの構造の周期性を反映して約2ミクロン周期の横紋が見られます。この周期と対応して細胞膜が細胞中心方向に陥入したT管構造があります。心房筋細胞は心室筋細胞よりも小さめで、横紋はありますが、T管構造はありません。 心房筋も心室筋も活動電位により筋小胞体からカルシウムイオンが放出されてカルシウムトランジェントが発生し、収縮がおこる点は共通しています。ただし、筋小胞体からのカルシウム放出が起こるしくみが異なっています。心室筋ではT管部分の細胞膜から流入したカルシウムによりCa2+-induced -Ca2+-release(CICR) 機構により筋小胞体からのカルシウム放出が起こります。T管のない心房筋では細胞膜直下の筋小胞体からのカルシウム放出がまずおこり、これがつぎつぎとCa2+-induced -Ca2+-release を起こしながら細胞の中心部方向へ伝わっていきます。
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