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東邦大学 薬学部薬物学教室  
田中 光 行方 衣由紀 M口正悟
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心臓の収縮

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心筋収縮の特性

難易度2

階段現象

心筋の収縮に関しても、もう一つ特徴的な性質があります。階段現象 staircase phenomenon と呼ばれるものです。
静止していた心筋を適当な頻度で刺激すると収縮力が1回毎に上昇し、これを捉えたグラフが階段のように見えることからつくられた用語です。

現在ではこれは、収縮頻度と収縮力の関係としてとらえられており、定性的に2種類あることがわかっています。

正の階段現象 positive staircase = Bowditchの階段現象) 収縮頻度がいほど収縮力が強くなる現象
負の階段現象 negative staircase = Woodworthの階段現象) 収縮頻度がいほど収縮力が強くなる現象

いずれも、ある範囲内の頻度で成り立つことで、例えば正の階段現象が現れていても、ある範囲の頻度を超えると収縮力は逆に減少します。正の階段現象はヒト、イヌ、モルモットなどに見られ、負の階段現象はラットでよく見られます。

心筋収縮の階段現象
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