シソ科の多年草。 関東地方以西、四国、九州の山地に生える。日本特産種。
高さ約60cmほどになる。
和名「シモバシラ」の由来は、冬、枯れた茎の根元に霜柱のような氷の結晶ができるため。ユキヨセソウの別名もある。
学名 Keiskea japonica Miq. 属名は、植物学者伊藤圭介の名にちなむ。
❆ 霜柱の形成 解説:薬草園スタッフ ❆
冬になり、シモバシラの地上部は枯れますが根は生きています。枯れた茎は少しずつ割れます。
吸い上げられた水が毛細管現象により、枯れた茎の中を上がってゆきます。
この時、茎の中では水のままですが、浸みだして外気に触れ、冷やされて霜状になります。
茎の中の水が凍ることで膨張して更に割れ目が開き、押し出されるように霜が成長します。
日に当たると融け、夜にまた凍ります。
▼縦に割けた茎から押し出されるように霜が成長する
霜柱が形成されるには百葉箱の温度で0℃。地面付近の温度でマイナス2〜3度が最もできやすいようです。
見られる期間は、習志野キャンパスでは初回から2〜3週間ほど。条件が整えば同じ茎で10回ほどこの現象が見られます。
茎が凍って溶け、凍って溶け・・・を繰り返し、裂け目が大きくなると水が上がらなくなり、この現象を見る事が出来なくなります。毛細管現象がおこるのに適した隙間というものがあり、一定以上の太い隙間になると現象が見られなくなります。
他の植物でシソ科の一部の植物でもシモバシラほどではありませんが見る事が出来ます。
シモバシラの花は 2011年10月のカレンダー でご覧いただけます。
