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薬草園の世界
東邦大学名誉教授
小池 一男

5月-May-


フジ

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ジエビネ

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カノコソウ

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キバナムラサキ

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ユリノキ
(斑入り)
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ユリノキ

モクレン属 ユリノキ科 アメリカ北東部原産の落葉高木
学名 Liriodendron tulipifera
和名 ハンテンボク、チューリップノキ

 日当たりの良い深層肥沃の土地を好み樹高20-30m、幹の直径は3mほどになる。花期は5月頃。枝先にチューリップに似た黄緑色で一部がオレンジ色がかった花を1個つける。日本には明治初年に渡来。生育が早く大木になるため、アメリカ先住民はこの木から木船を作ったといわれる。
 ユリノキは大気汚染には中程度に耐えるとされ、公園樹・庭園樹・緑陰樹などとして利用されている。また、ユリノキに降った酸性雨が樹幹を伝って地中へと流れ落ちるうちに、酸性の度合いを弱め、中性へと変化するという。花は密の分泌が非常に多く、花蜜が非常に豊富なため、養蜂にも適しているそうである。樹形や葉も美しく、新緑の頃には目にも嬉しい。何かと良い事づくしな樹木のようだ。

4月-April-


ポドフィルム

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カタクリ

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アオキ

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ネコノメソウ

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ライラック

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ライラック

 リラの花でおなじみのライラック。北海道の代表花の一つ。花色は濃紫〜白、覆輪花、鉢植えに向くヒメライラックなどがあり春の訪れを教えてくれる。この時期は菜種梅雨の影響で晴れ間が少なく、晴れた日に見上げ青空を背に1枚の風景写真を狙う。

モクセイ科ハシドイ属の落葉高木。高さ5mほどになる。
学名 Syringa vulgaris L.
和名 ムラサキハシドイ

 ヨーロッパ東南部のバルカン半島中部が原産。日本へは明治中期に渡来し、おもに観賞用として庭に植栽される。和名の「ムラサキハシドイ」は、日本原産で白色の花を咲かせるハシドイに由来する。花期は春。花に強い芳香がある。紫色を中心に、白、赤、青、八重咲など、品種が多い植物。寒さに強いため関東以北、北海道に多く植えられており、札幌市では市のシンボルの木とされている。
 古代ギリシャでは羊飼いがライラックの枝で笛を作っていたという話があり、属名 Syringa は、“笛”の意味を持つギリシャ語に由来している。ライラックの笛はどんな音色なのだろうか。機会があれば、ぜひ聴いてみたい。



今月のカレンダー“アオキ”の実は、2015年12月カレンダーでご覧いただけます。

3月-March-


クサボケ

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オウバイ

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アミガサユリ

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ネコヤナギ

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スギナ

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スギナ(杉菜)

シダ植物 トクサ科トクサ属の多年草。
学名 Equisetum arvense L.
属名は「馬 equus」+「刺毛 saeta」で、細い枝を多数段々に輪生するスギナの形を馬の毛に例えたもので、英名を「horse tail」という。

 日本では、全国の各地、日当たりの良い草地などに生える。地下茎に胞子茎と栄養茎があり、早春に地表に顔を出すのは胞子茎で、これがスギナよりも有名なツクシである。

 ツクシ(土筆)の名前の由来は諸説あるが、はかまを継いで遊んだことから方言のツギツギボウシが変化したとする説などは、春先に遊ぶ子供たちの姿が思い浮かび楽しそうである。
 『花と樹の大事典』(1996年出版)によれば、スギナの方言は全国で160以上、ツクシは500以上もあるといわれているそうで、古くから私たちに身近な植物だったことが伺える。また、同書によると、「ツクシのはかまの部分から茎を抜いて元通りに差し込み、どこを継いだか当てるのは、子供の代表的な春の野遊びであった」という。懐かしく思い出す方もおられるかもしれない。

 和名の`杉菜’は葉がスギの葉に似ているためにこの名がついたといわれ、漢名を`接続草’という。和名`土筆’は呼び名の‘つくし’にあてた漢字表記であり、漢名を`筆頭菜’という。
 漢名については、図書や額田文庫デジタルコレクション等の‘問荊(もんけい)’の項にてご覧いただけます。

接続草

[図書]
新註公定国訳本草綱目 第五冊 全十五冊(春陽堂書店)
 習志野メディアセンター資料請求番号[499.9.Ri.5]

[WEB]
額田記念東邦大学資料室 額田文庫デジタルコレクション
 本草綱目 第十五巻  98/102ページ

筆頭菜

[図書 カラー]
本草図譜 16(濕草) 岩崎潅園著(同朋舎出版) ※神宮文庫西村広休旧蔵写本の複製
 資料請求番号[499.9:Ho]

[WEB “国立国会図書館デジタルコレクション”のページへ移動します]

国立国会図書館デジタルコレクション
 本草図譜. 13(濕草類4 34種)  岩崎常正 著 (本草図譜刊行会) 24/30ページを参照

2021年2月現在、当館では入構制限を行っております。
是非、額田文庫デジタルコレクションをお楽しみください。

2月-February-


アキタフキ

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ミチノクフクジュソウ

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アシタバ

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トサミズキ

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キンギョソウ

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トサミズキ

 トサミズキやキブシの花を見ると山に出かける時期が来た。早春の虫たちに会える。特に会いたい虫がビロードツリアブ。春にしか会えない山間のアブ。ホバリングするだるまのような虫。まるでハチドリの様、愛くるしい虫。この花を見ると色々と忙しくなる。

マンサク科 トサミズキ属
学名 Corylopsis spicata Siebold et Zucc.
和名 土佐水木

 四国(高知県)の蛇紋岩地帯や石灰岩地に自生する落葉低木。高さ2-4mほど。3-4月の開花前に前年枝の先や節から穂状花序を垂らし、7-8個の淡黄色の花を開く。自生地はふつう蛇紋岩地帯のようなところだが、栽培する場合、実際には適当な湿気のある土地ならどこでも育つという。
 江戸時代から好んで植えられてきた植物で、現在は公園樹として各地で見ることができる。また花材として利用されており、インターネット通販でも購入することができる。
 トサミズキ(土佐水木)の名は本種が土佐(高知県)に産することによる。

ちょっと寄り道
 トサミズキは早春に花が咲く植物なので、植物の動き始める時期が早く2月頃からどんどん水を上げ始めます。ですので、花の時期に枝を切ると切り口から水が滴り落ちます。そのくらいに瑞々しいのでミズキと呼ぶようです。成長が止まる夏では殆ど出ることはありません。他の植物も同じですが、成長期に太いところを切ると、このことが原因で枯れることがあるので、植物によって剪定の時期が違うのです。剪定は基本的に休眠期に行います。わかりやすく言えば葉が落ちたころです。

1月-January-


ダンドク

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ムクロジ
(実)
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ジャコウソウ

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キンシナンテン

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フクジュソウ

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フクジュソウ

キンポウゲ科 フクジュソウ属
学名 Adonis romasa Franch.
和名 福寿草

 北海道、本州、九州および千島、サハリン、朝鮮半島、中国東北部、シベリア東部に分布。草地、林内に生え観賞用などに栽培される多年草。草丈10-30cmほど。花期は2-4月。
 日本のレッドデータ検索システムによると、環境省のカテゴリでの指定は無いものの、絶滅危惧1類、2類に指定されている自治体も多い。

 和名“福寿草”の由来には「旧暦の元日頃に姿を現し、正月の飾りとされたため、めでたい福寿(幸福と長寿)の語をつけた。」という説、「開花期の長いことが長寿に、また黄金色の花が黄金に通じるとされたため」という説などがある。正月に欠かせぬ吉祥花として尊重されているものだけに、めでたい別名も多いという。『四季の花事典』(八坂書房)では、次のような名が紹介されている。
 元日草、正月花、朔日草(ついたちそう)、賀正蘭(がしょうらん)、報春花(ほうしゅんか)、福人草(ふくじんそう)、福神草(ふくじんそう)、歳旦草(さいたんそう)、長寿菊(ちょうじゅぎく)、雪蓮(ゆきはちす)、献歳菊(けんさいぎく)、福徳草(ふくとくそう)、満作草(まんさくそう)、福づく草、ふじぎく、などなど。
いずれも福々しい名前で、眺めているだけでもご利益がありそうな気がしてくる。
 これほど好意的な名づけがある一方で、俳人小林一茶は自宅で咲いた白花のフクジュソウを見て、腹いせに貧乏草と呼んだのだというエピソードがあるのだとか。黄金色に輝くフクジュソウを待ち焦がれていたのだろうか。

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