掲載 2011年秋

自発活動に惹かれて博士課程へ

博士2年 恒岡弥生

 私は、モルモット肺静脈心筋の自発活動について研究しています。私が薬物学教室を選んだのは、3年時の薬理実習が面白く動物実験に興味を持ったからです。教室に入ってすぐに肺静脈の自発活動のテーマをもらい、心臓がなぜ拍動し続けるのかについて研究し始めました。大学院(修士)に入ってからも、いつまでも動き続ける心臓を見ているのが楽しくて実験から離れがたく感じたため、博士課程に進み自発活動の研究を続けています。

 肺静脈は肺循環において肺から心臓に血液を戻す血管ですが、心筋層が入り込んでいることが知られています。この肺静脈心筋は、本来のペースメーカー(洞房結節)とは異なる部位であるにもかかわらず自発活動をしています。実際に心臓と肺を取り出して肺静脈を見てみると、洞房結節を取り除いた後でもぴくぴく動いているのが観察できます。

 この自発活動はなぜ存在するのか、その理由を考えながら自発活動を観察する時が私にとって楽しい時間です。最近は、モルモットだけでなく、ラットやマウスの肺静脈についても調べ始めました。肺静脈心筋は、自発活動を示すという点で種を超えた共通の性質がありますが、自発活動のパターンは動物ごとに異なっています。同じげっ歯類でも肺静脈自発活動の種差には驚くばかりです。研究を続けている限り毎日なにかしら感動することができます。

モルモット肺静脈心筋の組織・細胞の形態および自発活動


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