ここでは実際に東邦大学理学部内で使用したシステムと機材を紹介します。
モデル教室
授業ビデオ取り込み装置(固定ビデオカメラ、固定指向性マイク、デジタルビデオサーバー、アナログフィードバック回路)
対象となる全ての教室で授業風景をビデオ撮影し、ビデオサーバーに保存(アーカイブ)します。 ビデオサーバーは学内LANからアクセスすることができ、日時と教室番号、もしくは講義名や講師名などでビデオを検索できるようになっています。授業を欠席したり、よく分からなくてもう一度聞きなおしたい、などの学生の要望に応えることが出来ます。また教員も自らの授業を参観することにより、授業の質の改善に努めることができるようになります。
教室には天井にやや広角のビデオカメラと指向性マイクが設置され、黒板と教員の姿を写すことが出来ます。
全ての教室からビデオ信号と音声信号をサーバールームにある15台のビデオエンコーダに集め、そこでディジタル化したビデオを
ビデオサーバーに転送します。
15台のエンコーダは、コントローラにより、あらかじめ指定された授業時間帯(1限目、2限目、など)に エンコードを行い、名前をつけて保存されています。すなわち、全てのビデオファイルは日付、時限、教室番号で識別されて自動的に整理されます。ビデオサーバーはユーザによって与えられた検索情報からこのファイルを検索して再生します。
ユーザの講義一覧画面
ユーザの講義検索画面
再生画面
また、サーバー室に一旦集められたビデオ信号は、アナログフィードバック回路により6系統分を他の教室にフィードバックし、それを点吊型液晶プロジェクタで投影することが出来ます。
この仕組が想定している用途は、ある教室で受講者に溢れが出た場合に、臨時に他の教室で画面を解して受講することが出来る、というものです。どの教室の映像をどの教室にフィードバックするかは、サーバー室のスイッチにより、一定の範囲内で選択することができるようになっています。ただし、オーバーフロー聴講側教室から授業側教室へ質問をフィードバックする機構は準備されていません。
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