東邦大学名誉教授
山内 長承
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1.なぜe-learningか?

東邦大学理学部での取り組み

主な目的

東邦大学理学部では、現時点では、他大学との相互授業や遠隔履修を行うための制度も機構も準備できてはいません。
従って、主な目的は次の2つを想定します。

  • 受講者に時間の自由を与えること、具体的には在校生に授業の復習の機会を与えること
  • IT機器により効果的な授業・教材を提供すること

これは将来にわたってこれらに限定するということではなく、制度や環境が整えば蓄積したノウハウを用いて授業交換や遠隔履修などの目的に拡張することも考えられます。

試行前段階での議論

在校生に授業の復習の機会を与えることの是非については、いろいろな議論があります。

  • 生の授業で場を共有し、顔を突き合わせて議論をしてこそ大学の授業の価値があるのであって、ビデオや遠隔授業では教員の意図や気迫が伝わらない。
  • 生の授業では、一期一会のつもりで講義をしている。遠隔やビデオによる学習は意図していない。
  • 学生が授業に出席しない言いわけに使うのは困る。

また、e-learningのツールが与えられても、どう使うのがよいのかわからない、自分の考えている教育課程の中でどう生かしていけばよいのかわからない、という場合もあります。

ここで今e-learningの実現に取り組むのは、社会からの要請という後押しと、理学部教員からのさまざまな助言を受けながら、とにかく試行することによって経験を蓄積し問題を把握しようという意図があります。教員も学生もそれなりに納得の出来るe-learningの仕組を作ってゆくことを目指して、そのためのシステムや運営、授業法上のノウハウなどを得ていこうという試みです。
限定された環境での実験ではなく、いわゆる「実用化試験」に相当する規模で試みることによって、おもちゃではない「本物」を目指したいと考えています。



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