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薬草園の世界
東邦大学名誉教授
小池 一男

第35回 東邦大学薬学部付属薬用植物見本園公開 当日の様子

2019年度開催の概要

薬用植物見本園   メディカルハーブガーデン   体験コーナー   第67回東邦大学薬学部公開講座   PHOTO

日時

2019年5月25日(土)
10:00−16:00 雨天決行



受付の様子
 朝から日差しの強い一日でした。船橋市では5月にもかかわらず今年の最高気温31.9℃を記録。北海道で39℃代を記録したというニュースも記憶に新しいです。多くの来園者の方々が帽子や日傘、日よけの上着をお持ちになっていました。真っ白で涼しそうに見える学生の白衣は、素材や機能の都合で内側に熱がこもりやすく、実はとても暑いのです。日傘を指しかけてくださりありがとうございました!
 今回は案内役の学生数がとても少なく、スムーズな対応ができるか気がかりでしたが、無事にご案内を終えることができました。案内役学生の幹部は約半年前から、ほかの参加者も約2ヶ月前から一般公開にむけての準備や勉強会に取り組んできました。
薬用植物にご興味を持ち、いつも熱心に説明をお聞きくださる来園者のみなさまにとって有意義な一日となりましたなら幸いです。
場所
東邦大学 習志野キャンパス
申込
不要 (公開講座:先着500名)
問合せ先
東邦大学
習志野学事部 入試広報課
〒274-8510
千葉県船橋市三山2-2-1
TEL : 047-472-0666
主催
東邦大学薬学部学術会クラブ
 漢方研究部(漢方)
 植物療法研究部(アロマ)

お配りしたパンフレットは毎年内容を変更しています。今回は6名の学生が力を合わせて制作に臨みました。

薬用植物見本園   メディカルハーブガーデン   体験コーナー   第67回東邦大学薬学部公開講座   PHOTO






タケニグサ

植物についての詳しい説明は、
東邦大学薬学部附属薬用植物園WEBサイト : タケニグサ をご覧ください。

 「薬草園が特色となっていますね」

 今年も正門横に設置した受付では白衣を着た案内役の学生たちがお待ちしていました。「正門を入ってすぐに目に入る場所に薬草園があるのはリラックスができてとても良いですね。これは東邦大学の特色となっていますね」と話してくださる他大学からのお客様がいらっしゃいました。
 みなさんがこんな風に気さくにお声をかけてくださるので、開園直後には緊張気味だった学生たちの表情も徐々に笑顔が増え、自分の好きな植物について詳しくご説明をさせていただくことができました。お話が尽きず、担当するブロックを別の学生に任せ、園内をぐるりとご案内する様子もみられました。

 昨年に続き、花期の過ぎた植物が多かったおかげで(!?)実や葉、根についてもよりご興味を持っていただけたように感じました。

 とにかく暑い一日でしたので、聞いてくださる来園者のかたもご案内役の学生たちも一生懸命な様子でした。
 お客様の少ない早い時間帯に、先輩を相手に説明の練習をする1年生の姿はとても微笑ましいものでした。とは、薬草園スタッフの感想です。

 植物紹介 [ アマドコロ ] 
        ・・・根っこの食感はサトイモのよう

学名 Polygonatum odoratum var. pluriflorum
科名 キジカクシ科
開花時期 5月中旬-下旬頃 
使用部位 根茎
和名 キツネノチョウチン

山に自生する、落葉性の多年草。春になると芽を出して花を咲かせる。別名、ナルコラン(鳴子蘭)ともいう。食用として使われるのは、若芽と根っこ。春に生えてくる若芽は、ウルイのような食感と、アスパラに似た甘みが特徴で、とても美味しいくいただける山菜です。
・・・ 詳しくはお配りした冊子(P.6)をご覧ください。

こちらもご覧ください
  アマドコロ東邦大学薬学部附属薬用植物園WEBサイト
Focus


2019年春に完成した新しいメディカルハーブガーデン
新しいハーブガーデン

 薬用植物見本園の一部を改修し、薬草園管理棟グリーンハウスの奥にあったメディカルハーブガーデンを移動しました。小さな苗を植えたり、一時掘り上げていた植物を移植したため例年のような大きな株や花は多くありませんでしたが、若く瑞々しいハーブがお出迎えしました。昨年まで見本園北側の棚で存在感を誇っていたトビカズラは、剪定後にパーゴラの下に同じく移植しました。現在は蔓を伸ばし順調に成長していますので、来年は花の様子をご覧いただけることと期待しています。

 旧メディカルハーブガーデンは学生やスタッフによるご案内の予定はございませんが、イングリッシュガーデンとして整備してまいりますので、今後もどうぞお楽しみに!

 植物紹介 [ ロ−ズマリー ]
        ・・・「マリア様のバラ」

学名 Rosmarinus officinalis
科名 シソ科
和名 マンネンロウ
開花時期 11-5月(夏に開花するものもある)
使用部位 葉

 海のしずくのように見えるためラテン語の「ros marinus」が名前の由来である。 また聖母マリアが幼いキリストを抱いてエジプトから逃れ休憩していたときに、近くにあったローズマリーの木に着ていた青いマントをかけたところ・・・
・・・ 詳しくはお配りした冊子(P.7)をご覧ください。

こちらもご覧ください
  ローズマリー東邦大学薬学部附属薬用植物園WEBサイト
Focus
アーティチョークの成長 ※ハーブ園のものとは別の品種です

植物についての詳しい説明は、
東邦大学薬学部附属薬用植物園WEBサイト : アーティチョーク をご覧ください。

花の写真を添えました

 今回も昨年同様、薬草園公開日よりも早い時期に園内の植物の多くが開花してしまいました。
 新しい試みとして、花期の過ぎてしまった植物や、まだ開花していない植物の札に花の写真を添えて解説の際の一助としました。


「アレルギー性鼻炎に用いる漢方薬」
−漢方研究部−
漢方研究部に所属する学生たちが昨年夏に行った研究「アレルギー性鼻炎に用いる漢方薬」について展示・発表をしました。
 アレルギー性鼻炎の治療において未だ大多数の方々が西洋医学的な治療を受けるなか、根本的に完治するには至らない方がほとんどです。そこで私たち漢方研究部は東洋医学的な観点からアレルギー性鼻炎の根本的治療・対症療法(症状を軽減するための対処)について考えてみることにしました。
 私たち漢方研究部の展示・発表を機に漢方をはじめとする東洋医学について少しでも興味・関心、そして親近感を抱いて下されば幸いです。
アロマバスボムを作ろう
−植物療法研究部−
 今年の体験コーナーではバスボムづくりをおこないました。幅広い世代の方に楽しんで頂けて嬉しく思います。ご自宅でも簡単に作れるので、お好みの香りでぜひ作ってみてください。香りがなくなる前にご使用ください
やわらかな線画のブックカバー
会場には、学生が実際に授業で使用している教科書をはじめ、漢方事典・アロマテラピー検定公式テキスト ・メディカルハーブ検定テキストなどを、手に取ってご覧いただけるよう展示しました。また、昨年好評をいただきました、手描きイラストのブックカバーもご用意しました。お持ち帰りいただいたブックカバーは是非ご利用ください。壁に飾っていただくと、いつものお部屋の雰囲気がちょっと変わりそうですね。


 薬学部C館101教室において『人類の英知・東洋医学 −元気で長生き−』をテーマに、公開講座・講演会が開催されました。

板倉 啓子氏(一般社団法人和漢膳食医学会 理事長) による
 『若々しく元気百歳への秘訣−未病ケアに和漢膳−』

小池 一男(東邦大学薬学部 生薬学教室 教授)による
 『子どもの病気』

今回は薬剤師認定制度認証機構認証単位を取得することのできる講座と、講演会とを開講。



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