17-ジャバラノリ

ジャバラノリ
紅藻イギス目フジマツモ科
ジャバラノリ Leveillea jungermannioides (Hering et Martens) Harvey
採集地:新潟県両津市蚫(現佐渡市鮑)
採集日:2002年4月27日採集

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細胞の配列がヘビの皮のように見える。体の先端部分はあたかもヘビが鎌首を持ち上げるように成長する。襟巻きトカゲのような幅広の枝を交互にひろげている。中央と、左に伸びた枝は腹側すなわち匍匐する下部を見た図で、右の枝は背側すなわち上部から見た図である。若い枝の先端にはtrichoblastという早落性の頂毛が生えている。この毛を持つことはフジマツモ科の特徴の一つである。左上の図では、規則正しく叉状に分枝していることがわかる。左下図は匍匐する枝の下から円盤状の付着部を生じている様子がみられる。盤は多細胞で放射状に配列した細胞の並びは美しい。

この海藻は通常ホンダワラ類の体に絡みついて生育する。千葉県では冬期、安房郡根本の海岸のハリガネ(Ahnfeltiopsis paradoxa)上に群生しています。また、年末に打ち上げられるマメダワラの体上に特有に見られ、12月の材料には雄、果胞子体をもつ雌、四分胞子体が採集できる。本図は新潟県両津市鮑(現在は佐渡市鮑)の海岸に生育するタマナシモクの体上に生育していたものをスケッチしたものである。日本海沿岸ではよく見られる海藻である。

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