■花粉症対策-医療機関編-

「花粉症かな?」と思ったときは、まず病院で診察を受け、検査をしましょう。
花粉抗原を直接皮膚につけrて反応を調べる『アレルゲン皮膚反応検査』で原因の見当をつけてもらいます。
採血をして、『特異的IgE検査』 で抗体の量を調べることができればなおよいでしょう。

1.発病を抑えるための治療

体質改善の減感作療法

アレルギーの原因となる抗原を、注射によってごく少しずつ体内に入れていく方法で、抗原に対する抵抗力をつけるための治療法です。

まずは、診察を受けて原因となる抗原を突き止めます。

花粉症の場合は、原因花粉のエキスを使います。人為的に免疫をつくることで、アレルギー反応のおこりにくい体質にしていきます。

現在、根治が期待できる唯一の治療法です。
しかし、効果が現れるまでに通常3・4年かかります。日常生活に支障のない程度まで治る人はだいたい6割以下です。

予防的治療

花粉飛散の1-2週間前から、医師の診察と指導を受け、抗アレルギー薬を予防的に服用しはじめ、花粉シーズン中も続けます。

これによって症状を軽くすることができます。
この治療法は、花粉シーズン中の他の薬の効果を高めるためにも有用です。

2.症状を抑えるための薬

内服薬

  1. 抗ヒスタミン薬
    一時的にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどを抑えるには症状の原因となるヒスタミンに拮抗する成分の入っている内服薬(抗ヒスタミン薬)を服用します。
    抗ヒスタミン薬は、副作用として眠気を催すことがあります。服用後は自動車の運転などは避けましょう。

  2. 抗アレルギー薬
    ヒスタミンだけでなくロイコトリエンなどのアレルギー症状をおこす化学物質を抑える成分が入っています。
    抗アレルギー薬は眠気を催すことが少なく、花粉飛散前からの予防的治療にも用いられます。

点鼻薬(鼻用噴霧薬)

鼻水・鼻づまりを速やかに止めることができます。
鼻の粘膜の充血、腫れを抑え、鼻の通りをよくします。
点鼻薬は、眠気を催すことが少ないという利点があります。また、多くは定量噴霧器具で使われます。

点眼薬

眼のかゆみや充血を抑えます。

3.外科的治療

薬による治療で副作用の出る方や、減感作療法で効果の現れない方に有用。

花粉症は、鼻や目の症状が目立ちますが、咳や喘息などの症状をひきおこす場合もあります。
花粉症を局所的な症状だけでとらえずに、気になる症状がある場合には、必ず医師に相談してください。


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