薬用や食用として栽培される常緑低木。ミカンと言えばウンシュウミカンをさす場合が多い。日本人に一番なじみのあるミカンである。果実はそのまま果物として食べる。皮は漬物の風味付け食材になり、また入浴剤として使うこともできる。他にも香料の原料になるなど、色々と使われる。
食用はタネの無い品種が主流に
50年ほど前はタネの有る品種が多かったが、現在は、食べやすいタネの無い品種が食用の主流となった。今現在あるウンシュウミカンはタネ無しの品種を接ぎ木した苗から作られるものが殆どだ。そこから収穫される果実は商品名「ウンシュウミカン」ではなく、‘愛媛みかん’や‘有田みかん’、‘三ケ日みかん’など、産地によってブランド名をつけて売られている。
路地植えで栽培
近年の温暖化で習志野キャンパスでもウンシュウミカンを路地植えで普通に栽培できるようになった。風通し、陽当たり良く作るのがコツのようである。開花後に放っておくと小さな実が鈴なりに付く。そのままでは実が大きくなれないので、最低でも3分の2ほどを適時に摘花してあげる。摘花した実は柑橘酢を作る時に利用できる。
キャンパスのウンシュウミカン
キャンパスで収穫したウンシュウミカンは、年によって味や甘さが違う。有機質肥料を与えた年は甘さが強かった。また、同じ木でも枝によって甘さが違う。日当たりの良い枝になっていた実は、そうでない実に比べて甘さがより強かった。
(ウンシュウミカン/ミカン科 2022年3月.記)