落葉性つる植物。同じマタタビ科のマタタビよりも低い山林などに生える。雌雄異株。薬用に栽培される他、公園などでも植えられている。
「マタタビ」のページでも触れているが、私はマタタビの実を食べたことがある。キウイに似た味がした。サルナシの実も食べたてみたところ、マタタビよりも甘みが強く美味しかった。サルがこの実を好むというが、食べたくなるのもわかる。サルナシの漢字表記を「猿梨」と書くのもわかる気がする。
かつての山菜ブームに乗り、野生のサルナシの品種改良が進んだ。その後、特に大きな実をつける‘大実サルナシ’が販売され始めた。皮も実も赤い赤実のサルナシも、スーパーなどで見かけるようになった。また、家庭菜園などで沢山成っている実をヒヨドリたちが騒がしく食べているところを何度か目にしたこともある。
挿し木で簡単に増やすことができるのはマタタビと同じだが、マタタビよりも更に成長が早く、成長と共に樹肌が荒れる。地植えにしたものを剪定しないまま放置すると、あっという間に藪のようになって、手入れが大変になる。また、サルナシの根や実もネコが好むが、マタタビほどではない。枝は、あげても知らん顔をされた。
(サルナシ/マタタビ科 2022年3月.記)