

ヨーロッパ原産の二年草。オオイヌノフグリは在来種のイヌノフグリに似て、より大形であることからこの名が付いたとされる。畑地や空き地、野原、土手などの良く陽の当たる場所で普通に見かける。早春に青紫色の花を沢山咲かせる。一面ブルーな景色は圧巻である。雑草扱いされているが、とても綺麗な植物なのでもっとよく見てほしい。
生命力がとても強く道路のアスファルトの割れ目や砂の吹き溜まりなどの条件が悪そうな所でも懸命に生きている姿はすごい。他の植物が生えることが出来ない場所でも生きられる強いオオイヌノフグリに拍手。だが強いという点では農家さんにとっては確かに邪魔な存在ではあると思う。
小学2年生の頃のこと。ある日、私はおつかいで近所のおじさんのAさんの畑にニンジン(長ニンジン)をもらいに行った。その時、畑から抜き取られ捨てられていたオオイヌノフグリを見つけた。それをおじさんから貰い大事に抱えて帰り、鉢植えで育てた。おじさんには「物好きが。そんな草は捨てろ。」とよく言われていた。私が「育てる!」と言うと大人たちは皆で笑っていた。運良くよく育ち、花の時期には平鉢一面がブルーになった。嬉しくなってしばらく楽しんだことを思い出す。
(オオイヌノフグリ/オオバコ科 2024年1月.記)