山野に生える落葉高木。雌雄異株の樹木だが、雌雄同種の個体もある。紅葉が綺麗で、庭木や実物盆栽(みものぼんさい)として古くから栽培されている。鈴なりの赤い実がなんとも言えず魅力的だ。
私の経験では、マユミは樹齢50年を過ぎると急に勢いがなくなり、枯れる個体が多いように思う。若木の時は殆ど病気にかかりづらいが、古木になるほどウイルスに感染しやすいように感じる。また、木が弱ってくるとカミキリムシに入られて枯れることがある。キバラヘリカメムシが大量に付くと、最悪枯れることもある。キバラヘリカメムシはマユミを枯らしてしまうのだが、好きなカメムシの一種なので、私は取り除かずにマユミに付く彼らの行動をよく見ていた。マユミが大好きなキバラヘリカメムシは樹液を吸って枝に卵を産み付ける。
マユミに限らず、植物の勢いがなくなると、そこへ虫たちが寄ってきて枯らしてしまう傾向にある。
マユミの枝は太い所で切り詰めないことをおススメする。経験上、太い所で切り詰めても芽は出るが、その後は衰退し、5年位で枯れる個体が多いのだ。マユミ自身の成長の早さに傷口を防ぐ早さが追い付かないためだ。
(マユミ/ニシキギ科 2022年3月.記)