本州、四国及び九州の山野に生える落葉小高木。マンサクは葉が出る前に花が咲く。花弁は黄色で4弁。細長く捩れた形をしており独特の雰囲気がある。黄色い花をたくさんつけるので、開花すると全体が黄色く見える。
2月頃、マンサクは他の植物が休眠している中で、いち早く開花して春を告げる。他の花よりも先に咲くことから「先(ん)ず咲く」と言われ、これが転訛してマンサクと名付けられたという説がある。また、正月から春先にかけて花が咲くので、縁起が良い植物とされる。
私は時間があれば山に行く。マンサクは千葉では自生がないと言われているが、私はこれまでに房州の山中で数本のマンサクに出会っている。それらが自生なのか植えられたものなのか、または栽培種が逃げたものなのかはわからないが、それは山深い場所だったので、わざわざ植えたものではないと思う。麓の民家の庭でマンサクを見かけるので、鳥達がそこからタネを運んだのではないかと思っている。いろいろな可能性があるので、頭の片隅に入れておこうと思う。
近年では園芸店やホームセンターなどで、鉢植えのマンサクが観賞用として売られているのを見かけるようになった。花色は黄色のものが多い。オレンジ色のものも何種類か見かけた
(マンサク/マンサク科 2021年12月.記)