
ハイビスカスは花色や花形が豊富な、南国を代表する常緑の低木だ。沖縄で路地植えされている映像がお馴染みだろう。原産はインド洋・太平洋諸島といわれるが定かではないそうだ。
ハイビスカス(hibiscus)とはアオイ科フヨウ属の植物をあらわす学名で、日本ではその中でも亜熱帯性のいくつかの種類を指す。
50年ほど前はハイビスカスと言えば “南国の小形の赤い花”だった。今は色とりどりの多くの品種を店頭で見かけるようになった。大形のものや八重咲きのもの、あでやかな花色や派手な花形が目を引く。値段が手頃になり愛好家も多くなってきた。
以前、知人の何人かがハイビスカスにはまり、それぞれにかなりの数を育てていた。だが、暫くして「飽きた」と言った。花は綺麗だが派手な点がその原因なのだとか。どうやら私の知人たちは、一時は派手で綺麗な花に惹かれるものの飽きてしまい、その反動で地味な花の栽培に転向する傾向にあるようだ。
従来のハイビスカスの花の直径は10~15cmほど。現在は園芸種の品種改良が進み、品種や系統によって大輪・中輪・小輪と区別されている。私が出会ってきたハイビスカスの凡その大きさは、大輪が約18cm以上、中輪が12~14cm前後、小輪が約7cm以下である。花弁の厚みにも微妙な違いがあるように感じる。
ハイビスカスを栽培するうえで注意しなければならない点は、寒さに弱いということだ。冬に外気温が5℃を下回る地域では室内に移動してあげるとよい。これまでに私が育てたハイビスカスは5℃を下回ると枯れることがあった。枯れる原因としては、他に根詰まりと根腐れもある。
私は鉢で栽培するハイビスカスの植え替えを春過ぎの6月頃に行うことが多い。秋に切り戻した株を鉢から抜いて、細根をぐるりと1cm切り落し、軽く根をほぐす。根詰まりを防ぐためだ。鉢に戻し、空いたところに土を足す。
9月。花が残っていても茎を短く切り詰める。どうしても切りたくない場合には上の方の葉を残してあげると良い。地植えのものはこの時に鉢上げをするのだが、根を切らないように注意が必要だ。10月には切り戻した茎から葉が出てくる。切り落とした茎は挿し木にして増やすことができる。
(ハイビスカス/アオイ科 2023年12月.記)