南アフリカ原産の多年草。観賞用に栽培される。ハオルチアはアロエに似た小形の多肉植物で、その仲間は500種以上とも言われているが、まだ明らかではない。
50年ほど前にひそかな多肉植物ブームがあって、今は亡き私のおじさんもはまっていた。当時小学生だった私に、おじさんはハオルチアの魅力や栽培について色々と教えてくれた。斑入り種や石化品などはとても高値で取引をされているという話も、その時に聞いた。説明をしてくれている時のおじさんの嬉しそうな顔を今でも懐かしく思い出す。その頃は、ハオルチアを栽培することはないと思っていたのだが、いつの間にか私もマニアの入り口に立っていた。
私は25年くらい前にハオルチアの栽培をはじめた。ハオルチアには多肉植物独特の良さがある。「砂漠の宝石」と称されるハオルチアの透明な輝きは、何とも言えない魅力がある。どれだけ見ていても飽きない。栽培してみてわかったのだが、ハオルチアは他の植物よりも成長がかなり遅い。1年で3~4枚しか葉が出ないのだ。また、なかなか大きくならない。当時、高値であったことも納得できる。
私が栽培を始めた25年前頃から海外で人気が出て、高値で取り引きされるハオルチアのほとんどが買い占められてしまったこともあったと聞く。日本の倍の値で取引された例もあったらしい。
(ハオルチア/ツルボラン科 2022年3月.記)