
黄色と黒色の横縞模様のハナカミキリ。一見スズメバチやアシナガバチに似ている。擬態で捕食者から身を守っていると聞いている。色も大きさもよく似ているので、結構ごまかせているのであろうか?ヨツスジトラカミキリは、マニアによる乱獲や宅地開発による生息地の減少などで数を減らしている。昆虫マニアにとって貴重な昆虫だ。一方で、同じカミキリムシの仲間のゴマダラカミキリによるクワの木の食害の話を耳にすることも多く、クワ農家さんにとってカミキリムシたちは厄介な害虫である。
以前、私はヨツスジトラカミキリの写真を撮りたいと思い、幼虫が食べるであろう自生のクワの周りを探し回ったことがある。そこではカミキリムシをたくさん見つけたが、ヨツスジトラカミキリは見当たらなかった。いたのはトラフカミキリが数匹とキボシカミキリの一群であった。私は、キボシカミキリはイチジクの木が大好きなのだとばかり思っていたので、同じクワ科とはいえ、クワにも沢山付くとは思いもしなかった。彼らに付かれたそのクワの木は幹が穴だらけで悲惨な状態であった。穴の大きさには大小があり、小さい方がトラフカミキリではないかと思う。
クワ林では見つからなかったが、ヨツスジトラカミキリは意外と雑木林の明るい場所で出会うことがある。私がよく行く筑波山に樹高6mほどのハリギリの大木があるのだが、近づいてみると枯れかけていた。そのハリギリに沢山のヨツスジトラカミキリが付いていた。数にして100匹は超えているように見えた。いや、それ以上いたかもしれない。彼らは腐食した倒木に付くものと信じ込んでいたので、その光景を見た時にはゾワゾワとするほどとても驚いた。枯れかけているとはいえ、まだ生きている木についていることにも驚いたのだ。
はたして彼らの食害で大きなハリギリが枯れることがあるのだろうか?先にハリギリが弱り、枯れかかったところへ沢山のヨツスジトラカミキリが来たのだろうか?
(ヨツスジトラカミキリ/カミキリムシ科 2024年7月.記)