主に山のふちで、ふつうに見かけるチョウ。シジミチョウ科の中では個体数は多い方に入ると思う。大きさはモンシロチョウをひと回り小さくしたくらい。翅は、表が濃い茶色でオレンジ色や水色の紋があり、裏は銀色。翅の裏が銀色なのでウラギンシジミと呼ぶ。一般に、翅先は尖っているが、稀に丸みを帯びた個体もいる。私がウラギンシジミを見かけるときは、いつも1個体のみでいて、群れているところは見たことがない。
成虫越冬
ウラギンシジミは成虫越冬をするので、1月でも少し暖かい日には姿を見ることがある。キャンパスでは1月に数回見かけた年がある。ある年は、新年早々、ユズの実に止まり日向ぼっこをしているところをカメラに収めることができた。その後、寒さが厳しくなって見かけなくなったので、どこかで冬眠に入ったのではないかと思う。暖かい日が数日続いたらまた出てくるだろう。
以前、知人がウラギンシジミを飼育していたのだが、2年半生きたという話を聞いて驚いたものだ。2年目には翅の縁がボロボロになったという。なので、成虫越冬をしたウラギンシジミが春にボロボロの翅で飛んでいる姿を見かけると、その個体も2年くらい生きているのかなと想像して、つい見入ってしまう。
(ウラギンシジミ/シジミチョウ科 2022年3月.記)