
モンシロチョウはチョウを代表するチョウだと思う。ふだん目にする機会が一番多いチョウと言っても過言ではない。幼虫の食草であるアブラナ科の植物は野に多く生えている。なので、ふつうに会えるのだろう。
モンシロショウの幼虫は一般に「青虫」と呼ばれ、私はキャベツの葉についているのを見かけることがある。青虫はキャベツ農家さんの天敵である。私はモンシロチョウも大好きなので、青虫が畑で駆除されるのを見ると悲しい気持ちになる。とはいえ、彼らに農作物を食べるなと言っても伝わらないので残念である。
とある農家さんの畑の一区画が家庭菜園として貸し出されている。そこでは収穫されなかった野菜が花を咲かせていることがあり、私は許可をもらってたまに花の写真を撮らせてもらう。ある日、そこで息をのむような光景を目にした。偶然の出来事なのか、複数のモンシロチョウが渦を巻くように舞い上がり乱舞していた。20頭くらいはいただろうか。暑い日だったのでつむじ風でも発生したのかもしれないが、すごいものを見られて得をした気分だった。
その後、あの光景を写真に撮りたいと思い、何度か畑を訪れたが見られなかった。他のキャベツ産地のキャベツ畑を覗いて回ったが1頭のモンシロチョウにすら出会えなかった。あまりにも会えないので、もしかしたら農薬の散布が原因でモンシロチョウがいなくなったのかもしれないと思い、地元の農家さんに話を聞いてみた。
モンシロチョウの食害は防ぐことが難しく、その農家さんに限っての話ではあるが、試しにそれなりの量の農薬を使ってみたキャベツでも防ぐことはできなかったという。成虫が発生する前に出荷するキャベツは無事だが、夏はやはり食害にあってしまうということであった。
農家さんには申し訳ないが、私はいつかまたあの“モンシロチョウ・トルネード”を見たい。そして今度こそは写真に収めたいと思っている。
(モンシロショウ/シロチョウ科 2024年7月.記)