キチョウは野原や山のふちなどでよく出会うことができる、成虫越冬するチョウ。全体的に黄色で目立つ。幼虫はマメ科の植物を食草としており、キャンパスでもお馴染みだ。
私は彼らに会いたくなると、近年増えてきた印西市の山中にあるイノシシのヌタ場に行って待つ。うまく行けば100匹くらいの群れに会うこともある。最高で120匹あまりの大群に会えたことがあったのだが、そんな時に限ってカメラの電池が無くなり、私は2時間くらいそこでキチョウの群れをただ観察していた。どうしてもあの素晴らしい大群に会いたくて、その1週間後に同じ場所に行ってみたが、居たのは27匹だった。それでも写真に収められたので満足し、更に2時間ほどその場に足を止めてしまった。この日は他にもたくさんのチョウを見ることができた。カラスアゲハやクロコノマチョウ、サトキマダラ、イチモンジセセリなどおなじみの顔ぶれだった。
ここ十数年、私がよくチョウを探しに行く印西市ではイノシシが増えている。その影響かチョウも多く見ることができるようになったのは確かだ。つい先日、ウリ坊を連れた母さんイノシシに会った。私をじっと見たあとなぜか尾を振り、藪の中に入っていった。余談だが、千葉県内では林のふちにイノシシの箱罠が仕掛けられていることがあり、その中にタヌキやアナグマなどの死骸をたまに見かける。そして、その死骸にとまるサトキマダラの姿を見ることもある。
(キチョウ/シロチョウ科 2022年3月.記)