アカタテハの茶褐色の翅の表には特徴的な鮮やかなオレンジ色の模様がある。似た姿のヒメアカタテハはキャンパスによく来てくれるが、アカタテハの食草であるカラムシがこの周辺に少ないせいか、キャンパスではアカタテハに会うことはほとんどない。年に3度会えればラッキーではないだろうか。私は彼らに会いたくなると筑波山に行く。夏から秋にかけては、筑波山よりもむしろ筑波山の周辺で多く会うことができる。数は秋に急に増える。
12年ほど前、「キャンパスのケヤキに何かムシが付いた」と知らせを受けて調べたところ、アカタテハの幼虫であった。30年前にはケヤキではアカタテハの幼虫をほとんど見ることができなかったと記憶している。森林伐採や宅地開発などでカラムシやヤブマオが少なくなってきたのでケヤキを食べるようになったのだろうか?もしそうだとすると、キャンパス周辺でもアカタテハが増えてくれるのだろうか。楽しみである。
(アカタテハ/タテハチョウ科 2023年8月.記)