秋になると何種類もの鳥たちが習志野キャンパスにやって来る。シロハラは、ここ4年ほど毎年のように数羽の同じ個体が来てくれている。多い年には6羽で、今年は2羽来てくれている。この場所が気に入ったのか、毎日会う私を見慣れたからか、居ついてくれているようだ。
今年やってきた2羽のシロハラは、体の小さい個体と、ひと回り大きい、体格の良い個体だ。ぱっと見では、体の色でオスとメスの区別がつかない。体格の差が大きいので2羽の性別は別だろうが、はっきりとはわからなかった。たぶん、顔黒で体が大きい方がメスではないかと私は思う。
最初は私の姿を見るとすぐに逃げていたが、会うたびに声をかけていたら、慣れてくれた。出会って2シーズン目の途中の、年明けごろからだ。シロハラだからシロと名付けた。会うのは今年で4年目になる。今では私から50cm位の所まで近づいて来て、「キョキョ」と鳴いて横目で私をじっと見るようになった。私が気付かずにいると声をかけてくれることがある。おかげで良い写真が撮れるようになり、会うたびに「シロ、ありがとうね。」などと話しかけている。
シロは、じっとしていると体の色のせいで周りの景色に溶け込んでいる。薬草園で作業をしている時に、見られているような気配を感じて振り向くとシロがいることがある。シロたちは、3月上旬頃にはキャンパスで姿を見なくなり、秋になるとまたやって来てくれるのだ。
(シロハラ/ヒタキ科 2022年2月.記)