

アオジは湖や沼、池などでよく見かける。全長15cmほどで、スズメよりひと回り大きく腹部が黄色の綺麗な小鳥だ。夏になると嘴の周りが黒くなる。見慣れないとスズメのように見えるかもしれない。
彼らはあまり多くは群れず、ほとんどが単独か4、5羽で行動していることが多いように思う。これまでに見た一番大きい群れは茨城県の大塚池で出会った30羽ほどの一群だ。警戒心が薄いのか場所がら故か、そこではアオジは人をあまり恐れず、私がじっとしていると寄って来てくれる個体もいた。そっと手を差し出したところ手に乗ってくれたこともあった。私に興味を持ったのか、誰かに飼われていたのかと思うほどだった。そのアオジは私の手のひらの上で首を傾げ「ジュクジュク」と独り言のように小さな声で鳴き、私を見上げた。彼らは目ですごく訴えてくると思う。望遠レンズを使わずとも撮らせてもらえる距離なので、目や表情がわかるのが楽しかった。そうやって手に乗ったアオジを私が撮っていると、ジョウビタキがどこからか飛んでくることがよくあった。何をしているのかと興味を持ったのだろうか。大塚池は人懐こい鳥が多いように思う。
(アオジ/ホオジロ科 2023年4月.記)