千葉県船橋市における2017年のスギ・ヒノキ花粉総飛散数の予測

 元東邦大学薬学部教授 佐橋 紀男

2017年船橋市のスギ・ヒノキ花粉総飛散数の予測

【 予測第一弾 】 2017年のスギ・ヒノキ花粉飛散開始は平年並みかやや遅くなる見込み

 2017年の飛散数を左右する2016年夏の気象は、猛暑と大雨が混在する異常に近い気象でしたが、花粉の飛散数に最も影響する日照時間は平年より多く、東日本では平年並みか平年より10-30%多くなっています。船橋市の飛散予測には図のごとく夏の日照時間よりも相関の高い日射量( 太陽からの1m2あたりの熱量、単位はmj )と日最高気温の平均値( 原則7月中旬〜8月上旬 )で計算していますが、共にグラフからも前年より僅かながら低いですが、過去30年の平均より高くなっています。

 2017年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散数は、おおむね、東日本では前年と比較して60-100%になりますが、過去10年平均との比較では80-100%前後と予想されます。そこで船橋のスギ・ヒノキの総飛散数を過去30年の日射量と総飛散数の相関から予測式を導き、計算の結果、約3400個になります。また最高気温との相関からは約4200個となりましたので、両者の平均から船橋の2017年の総飛散数は3800個となります。この予測値は例年より少ない結果となりましたが、まだスギ雄花の解析が済んでおりませんので 12月後半に最終予測をお知らせします。

 スギの飛散開始(スギ花粉前線)は11月以降の気温に左右されますが、11月から12月にかけての気温は東日本では平年よりやや高い予想です。また1月以降の気温はほぼ平年並みの予想であり、スギ花粉の飛散開始は平年並みかやや遅くなる見込みです。従って船橋市では2月14日のバレンタインデー前後になる可能性がありますが、早めの予防対策をお勧めします。

 

 

 

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