尖閣諸島南小島
 
 

1. はじめに

    私は、2001年3月26日から5月4日まで第77回の鳥島アホウドリ調査を行なった。
今シーズンは、鳥島でアホウドリが再発見されてから50周年にあたり、私がこ
の島でアホウドリの保護研究に踏み出してからは25周年である。

その前の2001年3月5日から8日まで、私は朝日新聞社の力強い協力を受けて、
ヘリコプターによって尖閣諸島の島々を空中から観察することができた。

そして、南小島に上陸して一夜を過ごし、アホウドリの繁殖状況をこれまで以
上にくわしく調査した。これは、私にとって5回目の調査となった(1980年5月、
1988年4月、1991年3月、1992年4月)。

この南小島では、鳥島より20年遅れて、1971年4月1日に12羽のアホウドリが再
発見され、1988年に最終的に繁殖が確認された。
今年はここでの再発見から30周年にあたる。

新世紀の幕開けでもある記念すべき2001年に、私はたくさんのかたがたのお世
話になり、野外調査を成功のうちに終えることができた。

以下に、ややくわしく、最近の調査結果を報告したいと思う。