ゆずのリモナーデを作る

講師

グリーンフラスコスタッフ、 薬剤師
2002年3月東邦大学薬学部薬学科を卒業
大塚朋子先生

 ユズについてのお話とリモナーデに関する説明をいただいた後、全員で「ゆずのリモナーデ」を作りました。薬草園の青山さんからもハーブの差し入れをいただき、スタッフの方が用意して下さったユズのレモネードで身体も温まりました。

ゆずについて

ユズ-柚子-

別名:橙子(トウシ)、柚実(ユジツ)、柚子(ユズ・ユノス)、柚(ユ・ユズ)、本柚(ホンユ)

生薬名:橙子皮

原産は中国揚子江上流とされ、四川省、湖北省、雲南省からチベットにかけて野生していると言われています。
日本へは、奈良時代前後に渡来したと推測され、1000年以上にわたって日本人に親しまれてきました。
現在の主な生産国は日本と韓国です。韓国では「ユズ茶」として利用されています

含有成分

成分
作用
有機酸
(クエン酸、酒石酸、リンゴ酸)
胃酸分泌作用
抗菌作用
疲労回復
ビタミンC
抗酸化作用
免疫力の強化
コラーゲン生成に関与
ビタミンE
抗酸化作用
血行促進
フラボノイド
(ナリンギン、
ヘスペリジン)
抗酸化作用
血中コレステロールの低下
抗ウィルス作用
血圧低下
ペクチン
血糖上昇予防
コレステロールの排泄促進
血圧低下
精油成分
※ユズの精油成分としては80に近い成分が確認されている。
ex)徳島産のユズの精油成分
・リモネン79.4% ・ガンマ-テルピネン9.5% ・ミルセン2.2% ・チモール0.15% 
・ペリラアルデヒド0.01%

作用

血行促進、毛細血管強化、発汗、健胃、血圧降下、血中コレステロール低下、抗アレルギー、抗菌、消炎

適用

風邪、疲労、神経痛、リウマチ、冷え、ひび、しもやけ、腰痛、打ち身、捻挫、食欲不振、高血圧

なぜ冬至の日に「お風呂にユズ」なのか?

冬至の読み方「とうじ」は湯につかって病を治すという「湯治(とうじ)」にかけられていて、更に、「柚木(ゆず)」も「融通(ゆうずう)が利(き)きますように」という願いが込められているそうです。また、柑橘類の中でもひときわ香り高いユズを用いる「柚子湯」は、これからの新年を迎えるにために邪気を払う禊であると言われています。

芳香浴の効果として、直接的効果として呼吸器のケア、間接的には肺から血液に吸収された成分が全身に運ばれ、効果を発揮します。

また、柑橘精油中のテルペン化合物(リモネン等)は皮膚浸透性が高く、湯に出たゆず精油が皮膚を刺激し、毛細血管を拡張させ、血液循環を良くします。したがって、柚子湯からあがった身体はより温まった状態であり、湯冷めしにくく、結果として風邪、そして万病の予防につながると考えられます。

リモナーデについて

リモナーデ剤(Limonades)

リモナーデ剤は、甘味と酸味があり、通例、澄明な液状の内用剤である。
「日本薬局方 製剤総則」より)

リモナーデの名称はレモン果汁に砂糖水を加えた清涼飲料水(俗に言うレモネード)に由来するもので、甘味を持つ酸性飲料の総称。

リモナーデ剤に通常用いられる酸は

などです。( )内は製剤中に含まれる酸の濃度

発汗患者の止渇、あるいは健胃剤として食欲増進、消化促進に用いられます。

ゆずのリモナーデを作る

薬草園で収穫されたユズを使って「ゆずのリモナーデ」を作ります。

材料

必要な道具

調整法(作り方)

  1. ユズを薄くスライスし、ジャム瓶に入れ、はちみつを加えます。
  2. 時々逆さにして混ぜ、1日-3日間おきます。
  3. はちみつが好みの酸味になったら、ユズは取り出しておきます。
    取り出したユズは紅茶や焼き菓子に入れたり、マーマレード同様に料理にも利用できます。
  4. 服用時に、適量の熱湯や、水で薄めます。

密閉容器に詰め

2・3日置き、ユズを取り出します
ユズをスライス・・・
  はちみつを入れる   美味しくいただきます

 

 

 

 

ハーブ活用セミナー案内に戻る

薬草園TOPへ戻る