鳥島における繁殖状況

第83回鳥島アホウドリ調査報告

まとめ

 2003年3-4月の調査結果は、昨年8月の鳥島火山の小噴火を経験したアホウドリとそれを気遣ったぼくたちをこれまで以上に元気づけます。

 巣立ったひなの数は2年前と同レベルで、近年最高とはなりませんでしたが、若鳥・成鳥の観察個体数や、新コロニーに訪れる鳥の数は急増しました。

 数年のうちに新コロニーで数組のつがいが営巣するようになれば、1980年代の末に描いた新コロニー形成の夢がようやく実現します! この傾向をいっそう確かなものにするため、2003年6月に従来コロニーの保全管理工事が環境省と東京都によって実施されました(実際の工事は、八丈島の大勝組)。ぼくはこの工事を現場で指導してきました(6月10日から25日まで出張)。

 次の第85回目の鳥島アホウドリ調査は、2003年11月19日から12月8日までの予定です。きっとうれしいニュースをお届けできるでしょう。