※このページは当日配布された資料を元に構成しています。

第1回ハーブの私生活(2004年5月8日土曜開催分)

ハーブガーデン観察

ハーブガーデンを回りながらシソ科とキク科の植物中心に、ルーペを使って観察。花、葉、茎(および根、種子など)の形や付き方が植物によって異なることを確認しました。

シソ科の特徴
部位
キク科の特徴
羽状脈托葉はない
葉のかたち
多形鋸歯・有毛など)
対生または輪生
葉のつきかた
ふつう互生
通常四角形
茎のかたち
一部に乳管組織
合弁で唇型
花のかたち
筒状花舌状花
腋生集散花序
花のつきかた
頭状花序
4つの痩果
種のかたち
多くが冠毛を持つ

顕微鏡によるハーブ観察・スケッチ

顕微鏡でツユクサを観察しました。ただ顕微鏡を覗き込むだけでなく、プレパラートの準備も自ら行います。小学校ではじめて顕微鏡を使ったころを思い出しながら。

表皮剥離法:気孔周辺の細胞を観察

顕微鏡で見えたものをスケッチしました。

  1. 細胞の並び方
  2. 気孔
  3. 孔辺細胞
  4. 葉緑体

ペパーミントの種まき

ペパーミントの種をプランタに撒き、各自持ち帰って発芽から成長の様子を観察します。宿題の絵日記を次回のセミナーに持参する予定です。

ハーブの土作り

よい土

  1. 土の中に十分に酸素が含まれていること。
  2. 土の粒と粒の間に隙間があるような、ふかふかの土であること。
  3. 水はけがよいこと。
  4. 保水性がよいこと。
  5. 通気性に優れていること。

ミントの好む環境と土

ミントは原産地によって好みの環境が違います。
一般的に地中海沿岸や南ヨーロッパが原産地の場合には日当たりや風通しが良く乾燥した環境を好み、アジア原産の種類は少し湿気のある土を好みます。品種を確認し、それぞれの好みにあった場所に植えましょう。

ペパーミント(Mentha piperita

ヨーロッパ南部原産で、スペアミントとウォーターミントの種間雑種。日当たりの良い場所か、少し日陰のある場所を好みます。

種まき

15から20度が発芽適温ですが、夏でも秋でもよく発芽します。

  1. ポットの底に鉢底用のゴロ土を少し置き、その上に用土を入れる。
  2. 種は小さいので、半分に折った紙に載せて撒く。
  3. ふるいなどを使って上からぱらぱらと土をかける。
  4. 細かいハス口のジョウロで水をたっぷり与える。
  5. 直射日光の当たらない明るい場所で、土が乾かない程度に水遣りをする。

約10日程で発芽します。

絵日記をつける

発芽したら、絵日記をつけてみましょう。

ミントの世話をしながら、思ったこと、感じたことがあれば、日記につけておきましょう。

講師:飯田みゆき (森林インストラクター、薬剤師、MIC認定ハーバルケアアドバイザー)
プロフィール:漢方・ハーブ・アロマテラピーを扱う薬局に勤務する傍ら、自然と人との関わりを学びたいと思い、森林インストラクターの資格を取得。環境教育におけるメディカルハーブの役割を研究中。現在、グリーンフラスコ(株)社会人研究生としてグリーンフラスコ研究所学術論文作成コースに在学中。グリーンフラスコニュース2004春号より「メディカルハーブと環境教育」の連載をスタート

グリーンフラスコホームページ:http://www.greenflask.com

 

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