紫雲膏(しうんこう)を作る

写真の植物はムラサキ。
ムラサキ科の植物で紫雲膏に用いられるシコンはこの植物の根茎を用いる。

講師

東邦大学薬学部生薬学教室助教授
小池 一男先生

鈴木先生の紫雲膏に関するお話の後、小池先生から調製についての注意があり、3班に分かれて作業を行いました。さっそく試した紫雲膏の効きめに驚きの声もあがっていました。

紫雲膏について

出典

外科正宗の白禿痩(白癬、しらくも)門にある潤肌膏を取捨して、春林軒華岡青洲が工夫したものである。
紫雲膏の別名として潤肌膏といわれることもある。

効能・効果(『日本薬局方 局方製剤』より)

肌の乾燥、荒れ、潰瘍、増殖性の皮膚異常を目標とするが、しかし必ずしも乾燥したものに限ることはない。また排膿が掻痒のあるものには奏効しがたいとされているが効くこともある。

適用としては、ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、火傷、外傷、痔の疼痛、肛門裂傷、かぶれとある。

紫雲膏をつくる

原料

作成方法

  1. 胡麻油を重合させる(古い胡麻油)  200 で1時間煮沸
  2. 火を止め、蜜蝋・豚脂を加え混和する(20分)  120 くらいまで温度を下げる
  3. トウキを加え、トウキが焦げ色になるくらいまで熱を加える。  120-140(20分)
  4. トウキを取り出し、シコンを少しずつ加え、シコンが鮮赤色になるまで加熱する。   140(15分)
  5. シコンを取り出し、火から下ろす。80になったらガーゼでろ過し、容器に移す。
  6. へらでそぎ取りながら、蓋付きの容器に詰める。
準備材料は各々必要な分量を用意。 2熱したごま油に蜜蝋と豚脂を入れ、溶かす。 4シコンを入れると赤紫色の泡が立つ。 6ろ過した液を冷ましてから容器に詰める。

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