02-ダルスの雄性生殖器官

ダルス
Palmaria mollis (Setchell et Gardner) van der Meer et Bird
(わが国ではPalmaria palmetta (J.V. Lamouroux) Kuntzeとよばれているもの)
紅藻 ダルス目 ダルス科
採集地:岩手県下閉伊郡山田町織笠港内
採集日:2004年

→詳細画像(232kb)

ダルスの雄性配偶体の断面である。表皮細胞から精子母細胞を生じ、精子母細胞の上方に精子嚢を形成する。やがて精子嚢が破れて精子が放出される。紅藻の雄性配偶子は、鞭毛を持っていないので泳ぎ回ることができない。そのために紅藻の精子を不動精子とよぶ。しかし、雌性配偶体から誘引物質を生じて引き寄せられる。本図は不動精子が形成されている様子を描いたものである。紅藻には、細胞分裂に伴い、細胞と細胞の間に原形質連絡糸(Pit connection)とよばれる構造体が形成される。この原形質連絡糸からそのように成長してきたのか細胞間の関係を見ることができる。

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