月刊 マキシマム!
【vol.13 むし 〜虫目で外に出かけよう〜/2011年4月】

文 : 習志野メディアセンターSTAFF

桃、桜や菜の花と春を感じる景色が広がっていますね。また木々や花だけでなく、生きものたちも春の気配を感じて、活動を始めています。

咲いているお花の周りや、葉っぱの緑や土の茶色に隠れて活動しだした生きものが見つかるかもしれません。 今回は、生きものの中でも「虫」をテーマに資料をご紹介したいと思います。

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展示期間:2011年3月28日(月)〜2011年4月15日(金)

展示期間中も通常通り貸出が可能です。もし、読んでみたいと思った本が貸出中であれば、お気軽に予約をしてください。
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展示案内

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「虫めづる姫君」(落窪物語 ; 堤中納言物語 / 三谷栄一, 稲賀敬二校注・訳) OPACで貸出・予約

(日本古典文学全集 / 秋山虔 [ほか] 編 ; 10) 東京:小学館:1972.8

【請求記号】910.23 : Ni : 10  【資料番号】0000407908 【配架場所】習メ:3階書庫

「毛虫が思慮深そうな様子をしているのが奥ゆかしい」と言って手のひらに載せて見守る姫君。 いつの時代にも虫好き女子はいたようですが、平安(または鎌倉)時代の姫君とあっては、変人扱いされるのも無理はありません。 新種の虫に名前をつけるだけでなく、童たちにも「いなご麿」「ひき麿」など虫の名を・・。 女房たちにからかわれても一向にめげずに、冷静かつ愛情を持って虫たちを観察する姫君が今の時代に現れたら、きっと立派な生物学者になったことでしょう。 『堤中納言物語』の中の1編です。

ファーブル昆虫記の旅 / 奥本大三郎, 今森光彦著 OPACで貸出・予約

(とんぼの本). 東京 : 新潮社 , 2006.7

【請求記号】486 : Ok  【資料番号】1000567709 【配架場所】習メ:2階

ファーブルの『昆虫記』をちゃんと読んだことがない人でも、彼の名と"ふんころがし"の話くらいは知っているのでは? この本の著者の一人で『ファーブル昆虫記』の訳者でもある奥本大三郎氏によると、日本人は大の虫好きなのだとか。 本書の前半では、決して恵まれているとは言えない境遇にありながら、自然に対する強い好奇心を失わずに数学、化学、物理学、博物学を修めたファーブルの生涯が、美しい南仏の写真と共に綴られています。 後半は、やはり虫好きの写真家、今森光彦氏とファーブルの故郷を訪ねた旅の記録。 ファーブル、そして虫たちへの愛情あふれる本です。

素数ゼミの謎 / 吉村仁著 ; 石森愛彦絵 OPACで貸出・予約

東京 : 文藝春秋 , 2005.7.

【請求記号】486 : Yo  【資料番号】1000458545 【配架場所】習メ:2階

正確に13年、または17年の周期で一斉に地中から現れる不思議なセミの話です。 なぜそんなに長い年月をかけて成虫になるのか、なぜ同じ場所で大発生するのか、なぜ13年または17年の周期なのか − これらの疑問を胸に、読者は遥か昔、氷河時代にまで遡る謎解きの旅へといざなわれます。 ヒントは「進化」の理論と「素数」。さあ、いったいどんな展開が待っているのでしょうか。 わくわくしながら謎解きの旅を終えた後にはきっと、壮大な地球の歴史に思いを馳せ、生命への畏敬の念に打たれることになるでしょう。

養老孟司のデジタル昆虫図鑑 / 養老孟司著 OPACで貸出・予約

[東京] : 日経BP社, 2006.7

【請求記号】486 : Yo  【資料番号】1000505113 【配架場所】2階

写真を撮ったり、好きな人なら標本にしたり、あるいは、虫を飼ったり(子孫を遺したり)と、虫を「保存する」方法はいろいろ様々です。 本書は、「バカの壁」の著者であり解剖学者で虫好きな養老孟司氏が、家庭用のスキャナーでスキャンした昆虫画像を紹介します。 後半では、ゾウムシの話題にはじまり、やがて、科学とは何か、「科学は客観的で、唯一絶対的なもの」なのか、という壮大な問いが投げかけられます。 虫好き、写真好き、そしてこれから科学を始める皆さんにおススメの一冊です。

へんな虫はすごい虫 : もう"虫けら"とは呼ばせない! / 安富和男著 OPACで貸出・予約

東京 : 講談社, 1995.6

【請求記号】ブルー480 : Ya  【資料番号】0001502988 【配架場所】2階閲覧室

雨が降るのがわかる虫、食べられてなお元気が出るカマキリ、おしっこが好きな蝶など、「意外」な行動を見せる虫たち。 本書では、科学者の冷静な目線で、そんな虫を72、紹介します。

働きアリの2割はサボっている : 身近な生き物たちのサイエンス / 稲垣栄洋著 ; 小林木造絵 OPACで貸出・予約

東京 : 家の光協会 , 2008.11

【請求記号】 460.4 : In 【資料番号】1000627099 【配架場所】2階

虫をはじめとした身の回りの「生き物」を見開き1ページで紹介する本書。 「ミミズにおしっこをかけるとおちんちんが腫れる」は本当か?、番町皿屋敷のお菊さんとお菊虫との関係など、おじいさんおばあさんの時代から伝えられる言い伝えや童謡などと身近な虫とを関連付けたエピソードが興味深いです。 春夏秋冬に分けて収録されているエッセイ集です。

昆虫4億年の旅 / 今森光彦著, 東京都写真美術館編集 OPACで貸出・予約

[東京] : 新潮社, 2008.7

【請求記号】 486 : Im 【資料番号】1000590511 【配架場所】2階

「キイロツノギス」の写真(本書34頁)が印象的である。どの昆虫たちも愛らしく見えてくるから不思議である。 これも「昆虫少年」だった著者のなせる技であろう。写真技術と昆虫行動学を独学で学び、日本のみならず世界中を旅して回り、独特の映像を発表し続けている著者の虫たちへの愛情がしっかりと伝わってくる写真集である。 巻末の「資料編」には著者のフィールドノートとスケッチが掲載されていて、これも必見である。

昆虫顔面図鑑 / 海野和男著 OPACで貸出・予約

[東京] : 実業之日本社, 2010.6

【請求記号】486 : Un  【資料番号】1000666683 【配架場所】2階

虫たちがどんな顔をしているかなんて、あまり考えたことがなかったが、長年、至近距離で撮影してきた著者によると、「愉快な顔や間抜けな顔、そして怖そうな顔のものもあり面白い。 どちらかといえば、草食の昆虫は間抜けな顔で、肉食の昆虫は恐そうな顔をしている。 生活が顔にもにじみでているのだ。」とのこと。 さっそく、じっくりと見てみよう。

楽しい昆虫料理 / 内山昭一著. [東京] : ビジネス社, 2008.8 OPACで貸出・予約

[東京] : ビジネス社, 2008.8

【請求記号】486 : Uc  【資料番号】4000019432 【配架場所】2階

私たち霊長類の祖先は食虫目であったと考えられ、虫が主食だったそうである。現在ではあまり食べることもなくなったが、一部地域では今も食文化が残っている。本書は、ある日を境に昆虫料理にのめり込んだ著者が昆虫料理研究会の仲間と試した調理法をまとめたものである。和食、洋食、中華、エスニック、スイーツとさまざま料理がレシピとともに紹介されている。また、昆虫食材を種類別に分け、入手法、取れる季節、保存法もまとめている。 見ているうちに美味しそうに見えて・・・くるかどうか、興味のある方はぜひ本書を手に取ってみてほしい。

翔べ!昆虫サイボーグ.日経サイエンス2011;41(3) p.42-49 OPACで貸出・予約

【配架場所】3階ブラウジングコーナー

「昆虫サイボーグ」この言葉にあなたはどんなイメージを持ちますか?昆虫の形をしたロボット・サイボーグ?? ここでご紹介する昆虫サイボーグは、自分自身の力で飛行する本物の昆虫、その体(神経筋肉系)に電子回路を埋め込み、飛行を制御するというものです。 一部は機械で一部は昆虫。そんな飛翔ロボットが戦場や被災地で人命を救う日がくるかもしれません。 昆虫サイボーグのしくみや研究の経緯、現状、未来について解説しています。

虫のフリ見て我がフリ直せ / 養老孟司, 河野和男著. OPACで貸出・予約

東京 : 明石書店 , 2009.9.

【請求記号】486 : Yo  【資料番号】4000027724 【配架場所】2階

解剖学者の養老孟司氏と熱帯作物であるキャッサバの育種家の河野(かわの)和男氏のいわゆる"虫屋"どうしの対談です。昆虫の分類の話から、進化論、ID、ネオダーウィニズム、分子生物学、社会論、文明論、宗教論など話題は尽きることがありません。『対談のあとで』で、河野氏は"ハッとさせられた養老さんの発言"について触れていますが、あなたはこの本のどの部分にハッとするでしょうか。 ぜひ手に取ってみてください。

虫目で歩けば : 虫愛づる姫君のむかしから、女子だって虫が好きでした。 / 鈴木海花文 OPACで貸出・予約

東京 : ブルース・インターアクションズ , 2010.3. - (P-Vine BOOks).

【請求記号】486 : Su  【資料番号】1000658292 【配架場所】2階

著者が虫目(著者のいう「虫目」とは、自分のまわりの自然のディテイルの美しさやおもしろさが発見できる目、という意味)のつくり方、虫目で観察した虫たちの紹介やたくさんの虫グッズ、虫の飼育方法などが紹介されています。

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【虫、生きものに関するホームページ】(一部)

  • いきものみっけ
    身近ないきものを、みんなで見つけて投稿する参加型のサイト。
    http://www.mikke.go.jp/
  • 自然だより:かがくナビ
    科学技術振興機構の運営する科学に興味や関心をもつ人に向けたコミュニティ型ウェブサイト。日本の各地に在住する3名の写真家が昆虫や小動物の生きものを解説つきで紹介しています。
    http://www.kagakunavi.jp/nature
  • 今光彦ワールド
    上で紹介した今光彦さんのサイト。撮影した写真や著作、写真展などのイベントが紹介されています。
    http://www.imamori-world.jp/
  • 鈴木海花の「虫目で歩けば」―蟲愛づる姫君のむかしから、女子だって虫が好きでした。
    上で紹介した鈴木海花さんのサイト。
    http://blog.goo.ne.jp/mushidoko64/m/201101
  • サイエンスミュージアムネット
    国立科学博物館が運営するサイト。主に、博物館がホームページ上に有している情報が横断検索できる"WEB情報源"、全国の博物館等が所有する「標本情報」と「採集に関する情報」が検索できる"自然史標本情報検索"で構成されています。
    http://science-net.kahaku.go.jp/

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