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薬草園の世界
東邦大学名誉教授
小池 一男

■□■写真<チョウセンアザミ>■□■

チョウセンアザミの花が咲いています。

 常緑の多年草で、寒さには比較的強く冬にはロゼット状に葉を広げ越冬します。

写真だけでは大きさがわかりにくいのですが、丈は2mほど、花も直径10cmくらいはあります。

名はチョウセンアザミですが、原産はヨーロッパ。

▼下の写真はカルドン<Cynara cardunculus L.(英名:Cardon)>です。

 ▼上からの撮影

総包片の先が鋭くとがっています。あまり美味しそうには見えません。

2003年7月1日に撮影。

■□■ 薬用 ■□■

葉を利尿、強壮、食欲増進などに用います。

■□■ ハーブ ■□■

 近年はサイナリン(cynarin)の発見により、肝機能を高め、血中のコレステロールを抑えるなどの働きが期待され、薬用ハーブとして注目を集めています。

■□■アーティーチョーク■□■

 アーティーチョーク(Cynara scolymus L.)総包片は、カルドンに比べて肉厚、針がほとんどありません

 ヨーロッパではワインのつまみとして好まれ、総包片と花托を丸ごとゆでて、総包片を一枚ずつはがし、根元の肉厚の部分の中身を歯でこそげながらいただくそうです。

 ただし、授乳中の方は、母乳の出が悪くなることがありますので、ご注意を。

▼アーティーチョーク<Cynara scolymus L.(英名:Artichoke)>

▲このアーティーチョークは2003年5月29日に撮影したものです。残念ながらこの後、強風で茎が折れてしまいました。


※総包:タンポポなど、キク科の植物の頭花の根元に見られる、芽やつぼみを包む葉が密集し膨らんだ部分。

※花托:花弁・めしべなどをつける部分のこと。