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薬草園の世界
東邦大学名誉教授
小池 一男
配布資料
当日配布された資料
※裏表紙には日本酒のラベル

■講師プロフィール

千葉県酒造組合
佐川 浩昭氏
(昭和17年生)

◆千葉県酒造組合技術顧問
◆鑑定官として、札幌、仙台、東京、関東甲信越、広島など日本全国の国税庁で数え切れないほどのお酒を厳しく審査。

佐川 浩昭氏

日本酒の試飲

■『Osakeセラピー 日本酒で美しく健康に』

千葉県酒造協会の佐川 浩昭氏をお招きし、日本酒の3つのテラピー効果に始まり、お酒と体のよい関係作りについて、そして日本酒の基礎知識、料理との相性とさまざまな角度から日本酒を紹介していただきました。

また、実際に日本酒を体験するための試飲会も行われました。

▲日本酒を試飲する出席者の皆さん(左写真)。

日本酒のビン
▲会場にはさまざまな日本酒のビンが並べられ、芳香を放っていました。

 

会場の様子
▲会場の様子
▼以下、講座テキスト内容より、一部抜粋でご紹介いたします。

日本酒は百薬の長

 日本酒の中には、数え方にもよりますが、数百種類の成分が含まれているといわれています。

 働きがわかっているごく一部の成分に、たとえばビタミンB1、B2をはじめとするビタミン類、多くのミネラルがあります。
  また、ペプチド(タンパク質の構成成分であるアミノ酸が複数結びついたもの)や、必須アミノ酸なども含まれています。

 そして、体内で健康維持や老化防止を担う日本酒の働きは、大部分がアミノ酸から成り立っているペプチドの効果ということができます。ペプチドは、米タンパクを麹菌が分解し、アミノ酸になる間にできますが、結局のところ、麹のもつ力ということになります。

 麹がいかにかけがえのないものであるか、麹菌を使う日本酒は、世界でも比類のないお酒だということがわかります。 「やっぱり日本酒は百薬の長」であることを私たちはもっと認識する必要があるのではないでしょうか。

適(正)量飲酒で心身ともに健康な生活

■守ってのみたいお酒のマナー

  1. 笑いながら共に楽しく飲もう
    お酒を飲む時は愉快に楽しくが一番。
    怒ったり、やたらと議論を吹きかけたりするのは慎みたいものです。


  2. 自分のペースでゆっくりと
    適量をマイペースで飲むのが、本当のお酒の楽しみ方です。
    かけつけ3杯とか、勧められるままについ、はやめましょう。


  3. 食べながら飲む習慣を
    飲む前に少し食べ、飲むときは食べながら飲みます。
    アルコールの吸収を遅らせ、大事な肝臓を守ってくれます。


  4. 自分の適量にとどめよう
    もう適量だなと思ったら、どんなに勧められても、そこでストップ。
    断る勇気のある人こそ、本当のお酒好きだと思います。


  5. 週に2日は休肝日を
    できれば2日続けて肝臓を休ませましょう。   
    タフな肝臓は、休ませることで、急速にその機能を回復させます。


  6. 人に酒の無理強いをしない
    人それぞれのペースを認め、守り合うのがお酒飲みのマナーです。
    さしつさされつはほどほどに、後はマイペースで楽しみましょう。


  7. くすりと一緒には飲まない
    薬もアルコールも、同じ肝臓が分解します。
    一緒に飲むことで、身体に悪い影響が出やすいので、避けましょう。


  8. イッキ飲みはしない、させない
    急性アルコール中毒の原因になりますから、絶対にいけません。
    お酒好きなら、やめさせるのが常識です。


  9. 遅くても夜12時で切り上げよう
    飲み会は、楽しいうちにお開きにするのがマナー。
    その後のお酒は「百害あって一利なし」。終電前には帰りましょう。


  10. 肝臓などの定期健診を
    年に数回は定期的に健康診断を受け、自分の健康度を知っておきましょう。
    身体を悪くしてからでは遅すぎます。