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東邦大学 薬学部薬物学教室  
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心臓の電気現象

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不応期と不整脈

難易度2

不整脈 arrhythmia

心臓の正常な調律が乱れることを 不整脈 といい、1.期外収縮 extrasystole=早期収縮 premature beats 、2.粗動 flutter 、3.細動 fibrillation などの種類があります。各不整脈の典型的な心電図を模式的に図に示します。

「期外収縮」
正常な収縮の間に突然別の収縮が混入するもので、’正常な収縮が起こるべき時期より前に異常な収縮が起こる’とみることもできるので早期収縮とも呼ばれています。

右図 : 期外収縮を示します。左から2個の波は正常の波形。右端に見られるようなQRSの逆転した期外収縮は心室に発生した異所性自動中枢によるものと考えられます

期外収縮

「心房粗動」
心房が異所性自動中枢の命令で、毎分250拍以上の一定した高頻度で拍動する不整脈です。通常この興奮のすべては心室に伝わらず3回または2回に1回心室に伝わります。

右図 : 心房粗動で、3:1ブロックが生じています。

心房粗動

「細動」
心収縮が同期せず細かく震えるような収縮をするもので、心房細動心室細動 とがあります。
心房細動では、心電図上P波が消失し、P波のあるべき部分が「あたかもさざ波のごとくに」震えています。
心室細動は、最も重篤な不整脈で、心室の収縮が全く同期しないので心電図は一定のパターンを示さなくなります。心室はポンプとしての機能を失い、回復させられなければ確実に死に至ります。

右図 : 心房粗動ではP波が見られず、細かい震えが認められます。

右図 : 心室細動に至ると心電図は一定のパターンを示さなくなります。

心房細動 と 心室細動
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