19-ツクバネクロガシラ(クビレクロガシラ)

ツクバネクロガシラ
Sphaceralia yamadae Segawa
褐藻 クロガシラ目 クロガシラ科
採集地:新潟県両津市二ツ亀(現両津市二ツ亀)
採集日:1998年7月24日

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褐藻の分類には体の形成様式と、生活環の様式とが重要な形質(特徴)です。クロガシラの頂端細胞は軸の頂部に位置して密な細胞質を持っています。顕微鏡で見ると、この細胞は黒く見えます。すなわち黒頭なのです。この細胞が下方に細胞をきりだし、この切り出された細胞が直接分割して多細胞からなる軸を作ります。こうしてできてくる組織は真の柔組織です。本図では、体の先端部分には毛が生えている様子が描かれています。クロガシラの仲間は軸細胞に竹とんぼのような形をした胚芽とよばれる小枝を生じます。胚芽は根元から落ちて芽生え、また親の株とおなじクロガシラに成長します。胚芽の羽のつけねの部分がわずかにくびれているのが本種の特徴です。

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