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青い魚はなぜ青い?
東邦大学名誉教授
大島 範子

魚の体色が変化するしくみ

 砂地の模様を真似て身を隠す魚、体の一部に警戒色を表示して危険を知らせる魚、鰭の色を変えて交尾期のシグナルを出す魚。
魚の体の色が変化するときに、魚の体の中ではいろいろなことが起こっています。
目や皮膚からの刺激、神経細胞の活動やホルモンの分泌によりさまざまな命令が色素胞へと送られます。
ここでは魚の体の色が変化するための複雑なしくみについて紹介しています。

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1.色素胞の種類と運動性

色素胞の基本的な知識から細胞の運動性について。光を吸収して発色する色素胞、反射して発色する色素胞、色素胞の運動の型などについて。

2.色素胞運動の神経による制御

仲間同士のコミュニケーション、捕食者から身を隠すための隠蔽色など、すばやい体色の変化を求められる色素胞は神経によって制御されています。

3.色素胞運動のホルモンによる制御

婚姻色や季節による体色の変化など、ゆっくりした変化はホルモンによる制御を受けている場合が多いようです。

4.色素胞運動を制御するその他の因子

光感受性色素胞を持つ魚たちは、光の波長によって色を変化させます。また、エンドセリンに対しては白色素胞と黒色素胞が反対の運動をすることによってより素早く色を変えることが可能です。