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青い魚はなぜ青い?
東邦大学名誉教授
大島 範子

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ルリスズメダイ

学名:Chrysptera cyanea
英名:Blue damselfish

ルリスズメダイの青色の変化

実はルリスズメダイは青い色素を持っているわけではありません。

体の表面にある“虹色素胞”という細胞が可視光線のうちの青い光を反射しているのです。
この細胞の運動によって、濃い青色から明るい青色へと体色を変化させています。

ルリスズメダイのこの色の変化は、ホルモンではなく神経によって制御されているためにすばやく行うことができます。
このような体色の変化は、群れを成す個体間のコミュニケーションに利用されている場合が多いため、早い変化が求められているためかもしれません。

▲上、ルリスズメダイの虹色素胞。上からの照明(落射照明)に青い光だけを反射している。

▼下、ルリスズメダイの黒色素胞。下からの照明(透過照明)では青い色は見えない。
 3番目の写真では、黒色素胞内のメラニン顆粒が中央に凝集しています。

▼黒色素胞とその上にある虹色素胞のモデル図

ルリスズメダイの青色の発色については色素胞の種類と運動性