キャンパスの植物たち

東邦大学名誉教授  吉崎 誠

キャンパスの植物達 HOME 生物学科 HOME

キャンパスの植物達

マウンテンローレルとハマオモト

マウンテンローレルとはなんと可憐な名前ではありませんか。ツツジ科の植物です。花はランタン形でマウンテンローレルの名前通りです。1972年に北アメリカ、アパラチア山脈のブルーリッジマウンテンスで小さな苗を採集し、持ち帰ってきて植えたものがこれです。原産地から直接持ち込んだものです。もう30年をこえた低木です。高さ1.5mほどのこんもりとした丸い樹形となるのですが、夏の渇水時に枝枯れをおこしてこのように元気のない姿になってしまいました。毎年花を咲かせて楽しませてくれますが、ことしは花付きが良いようです。

 その奥にマンサク科のマンサクを植えました。マンサクの花は寒い冬に咲きます。マンサクの葉は、秋になっても落葉しないのです。冬でも枯れた葉が枝についています。これは、秋に離層が形成される前に寒さがやってきてしまうために、落葉樹でありながら葉が落ちないと習いました。でも、寒い冬に、厳しい霜のふる時期に裸の花を守るために葉を落とさないのだという説もあります。

 花壇にはヒガンバナ科のハマオモト、すなわち浜木綿を植えてあります。ハマオモトは暖かい海岸に群生します。ハマオモト線とは、ハマオモトが生育する北の分布域を示したもので、三浦半島がハマオモト線の北限と言われています。ここのハマオモトは高知県室戸岬で採取した種子から育ったものです。

BACK PAGETOP NEXT

サムネイルをクリックすると写真のページに移動します。

 

All Rights Reserved Copyright / Makoto Yoshizaki, TOHO University